Tornado で作業することは通常、Tornado リリースに付属しているバージョンの VxWorks に対してアプリケーションを開発することを意味します (「サポートされる Tornado のバージョンとコンパイラ」 を参照 )。ただし、他のバージョンの VxWorks に対してビルドすることも可能ですし、Tornado ツールをインストールしたアーキテクチャに注意を払う限り、ユーザー独自の抽象プラットフォームのためにさえもビルドできます ( アーキテクチャのリストについては Tornado のマニュアルを参照してください)。

理想は、インストールされた Tornado ツールのバージョンに関係なく、あらゆるプラットフォームをサポートするように C++test をあらかじめ設定することです。しかし、可能性のあるすべてのアプリケーションを予想することは不可能です。現在のところ、C++test は Wind River Tornado/Workbench リリースで公式に配布される VxWorks オペレーティング システムだけをサポートします。サポートされるオペレーティング システムについては 「既知の制限事項」を参照してください。

これは、外部的にコンフィギュレーションを変更しない限りは、C++test がテスト オブジェクトをビルドできるプラットフォームは限られているが、他のプラットフォームを選ぶこともできるという意味です。つまり、Tornado-2.0 には VxWorks-5.4 が付属しており、Tornado-2.2 には VxWorks-5.5 が付属していますが、Tornade と互換性のあるバージョンであれば、より新しいバージョンの VxWorks をテストすることもできます。

たとえば、C++test で指定されているデフォルトのパスを使う VxWorks をテストする場合、静的解析または単体テストを行うには __VXWORKS__ コンパイル マクロが定義されていなければなりません。マクロを追加するには、C++test プロジェクト プロパティ パネルを開いて [ビルド設定] > [オプション] > [コンパイル オプション] フィールドに " -D__VXWORKS__ " のように追加します。

単体テストを行う場合は、テスト オブジェクトを C++test ランライム ライブラリにリンクする必要もあります。デフォルトでは、テスト フローのステップとしてリンクが組込まれています。しかし、必要であればライブラリを手動でビルドしてリンクすることもできます。詳細については 「C++test ランタイム ライブラリのビルド」を参照してください。カスタマイズが必要である場合に、ライブラリを手動でビルドおよびリンクするには、C++test プロジェクト プロパティ パネルの [ビルド設定] > [オプション] > [リンカー オプション] に、ビルドされた C++test ランタイム ライブラリへのパスを追加します。

必要に応じて、これらのフィールドに他のカスタム オプションを入力できます。

__VXWORKS__ マクロについての注意

Wind River ツール チェーンのほとんどは、このマクロを内部的に定義します。ツール チェーンによってマクロが定義されることがわかっている場合、コンフィギュレーションでこのマクロをスキップできます。ただし、C++test がサポートする Wind River Tornado (2.0.x および 2.2) のツール チェーンはこのマクロを持ちません。

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