C/C++test 10.x は C++test 9.x と後方互換性があり、アップグレードするのに移行作業は必要ありません。ただし、C/C++test 10.x では、さまざまな拡張や変更が行われたため、注意が必要な場合もあります。このセクションでは、バージョン 9.x から 10.x での重要な変更点を説明します。

別個に C/C++test Standard という製品も提供されています。 C/C++test Standard を使用すると、IDE と統合せずに静的解析を実行したり、Google Test などのオープンソースの単体テスト ツールを使用して作成した単体テストを実行し、単体テストのコード カバレッジをモニターしたりできます。C/C++test Standard には、手動でのテスト実行時にコードレベルのアプリケーション カバレッジを収集する機能もあります。

このセクションの内容:

システム要件

  • 次の OS はサポートされなくなりました: Solaris OS、Windows 2000、Windows XP、Windows Vista、Windows Server 2003
  • C++test が解析を実行するために、追加で 1GB RAM (32bit) または 2GB RAM (64bit) が必要な場合があります。

ドキュメントの変更点

C/C++test のドキュメントはオンラインで公開されるようになり、IDE とは統合されなくなりました。[Parasoft] メニューの [ヘルプ] > [C++] をクリックするか、https://docs.parasoft.com/ で目的のドキュメントを選択してください。

静的解析

コードのパースの問題のレポート

パース エラーがあるファイルに解析に関するデフォルトの設定が変更されました。9.x では、[パース エラーのあるファイルを解析する] オプションがデフォルトでは無効に設定されており、パース エラーのあるファイルの結果はレポートされませんでした。このオプションは、[コードのパースの問題] オプションに置き換えられました。このオプションは、デフォルトではパースの問題を無視してスコープ内のすべてのファイルに対する指摘事項をレポートするよう設定されています。

C++test 9.x でのデフォルトの動作を維持するには、テスト コンフィギュレーションを選択し、[コードのパースの問題] オプションを [エラー] に設定します。詳細については「[静的] タブ - 静的解析の方法を定義する」を参照してください。

パースの問題は両方の HTML レポートにレポートされるほか、Parasoft DTP に送信され、[診断] > [実行 - ステータス] ウィジェットに表示されます。

キャンセル時の結果のレポート

解析をキャンセルした場合、C++test 9.x はキャンセルまでに取得した部分的な結果をレポートしました。C/C++test 10.x は、解析が完了した後に静的解析の結果をレポートします。IDE で解析がキャンセルされた場合、結果はレポートされません。

静的解析の進捗のモニター

[進捗] ビューには、現在実行中の静的解析の詳細は表示されません。静的解析実行の詳細をモニターするには、コンソールの冗長性を通常または高に設定し、コンソール出力ビューに表示される進捗を参照するか (GUI の場合)、cpptestcli のパラメーターに -appconsole stdout オプションを追加します (コマンド ラインの場合)。

Eclipse でファイルを共有するプロジェクトの解析

ファイルを共有する Eclipse プロジェクト (たとえば、複数のプロジェクトに同じリンクされたリソースが含まれている場合など) は、すべてのプロジェクトに対して結果がレポートされるよう、個別に解析するべきです。

メトリクス

DTP でのメトリクス解析

C/C++test 10.x では、解析されるコード メトリクスの種類  (利用可能なメトリクスの一覧は「メトリクスの計測」を参照) とメトリクス データのレポート/ナビゲーション機能 - Parasoft DTP による - の両方が拡張されました。計算されたコード メトリクスは、すべての Parasoft 言語製品 (Jtest、dotTEST、C/C++test) で一貫しており、Parasoft DTP の拡張されたインターフェイスによってメトリクス データの集約とナビゲーションが可能です (詳細は  https://docs.parasoft.com/ から DTP のマニュアルのメトリクス エクスプローラー セクションを参照してください)

注意:

  • メトリクス解析は、IDE ではなく DTP のテスト コンフィギュレーション インターフェイス画面で設定できます。
  • IDE ベースのメトリクス ビューおよび C/C++test によって生成される静的な HTML メトリクス レポートはサポートされず、利用できません。

チーム基盤

DTP との統合

C/C++test 10.x は、Parasoft Concerto の後継である Parasoft DTP と統合できます。DTP はローカル解析結果や詳細な行カバレッジ (テスト ケースごと) を集約して解析し、ユーザーが最も影響度の高い品質タスクに集中できるようにします。DTP への接続の詳細については「DTP との接続」を参照してください。

C/C++test を DTP に接続すると、DTP サーバーに保存されたテスト コンフィギュレーションを使用してコードの解析を実行できます。詳細については「DTP のテスト コンフィギュレーション」を参照してください。

注意Team Server も引き続きサポートされますが、チーム全体で DTP を利用することを推奨します。

-publish オプションを使用した結果のレポート

コマンド ライン モードを使用する場合、-publish オプションを指定して DTP に結果を送信できます。C++test 9.x では、-publish オプションは Team Server に結果を送信するために使用されていました。C/C++test 10.x では、Team Server に結果を送信するには -publishteamserver オプションを使用します。

IDE でのピア コード レビューと DTP での変更レビュー

C++test 9.x IDE のピア コード レビュー機能は非推奨になりました。C/C++test 10.x では、ソース管理システムとは独立して、DTP 内で直接コードの変更をレビューできます。変更エクスプローラー ビューを使用すると、DTP によって集約された追加データを使用して、より明確にコードの変化を把握できます。詳細については、https://docs.parasoft.com/ でDTP のドキュメントを選択し、変更エクスプローラーのセクションを参照してください。

Concerto Project Center との統合

C/C++test 10.x では、Concerto Project Center との統合は非推奨になりました。トレーサビリティを目的として Project Center にレポートすることは引き続き可能ですが、IDE へのタスク情報のインポートは利用できません。


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