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はじめに
DTP では、組込みデータベース サーバーを合わせてインストールするかどうかを選択できます (Windows と Linux のみ)。組込みデータベース サーバーを使用せずに別のデータベース サーバーを使用する場合、必ず以下の要件を満たすよう注意してください。
- MySQL バージョン 5.5.x - 5.7。最適なパフォーマンスのためにバージョン 5.6.25 以降を強く推奨します。
- MySQL 5.6 からデフォルトの binlog_format は STATEMENT であり、これは Bugzilla や JIRA といった外部のバグ トラッキング システム (BTS) との統合で問題を起こすことがあります。確実に BPEL プロセスが開始し、’Update BTS’ 機能を利用できるようにするには、binlog_format を ROW または MIXED に設定してください。
- 5.6.25 より前のバージョンでの MySQL には既知の問題があり、大量データのデータベース ホスティングがクエリーされる場合、問題が発生することがあります
(https://bugs.mysql.com/bug.php?id=76996 を参照)。エラーがスローされないため、この問題によって DTP が無制限にクエリー結果を待つ可能性があります。 - MySQL 5.6.25 にアップグレードできない場合または MySQL 5.6.25 をインストールできない場合は、回避策について「データベースのインストールと構成」を参照してください。
- Oracle 11g または Oracle 12c。Oracle データベースを DTP と同じマシンにインストールすることはできません。
MySQL データベースのインストール方法については「データベースのインストールと構成」を参照してください。
DTP Enterprise Pack データベース
DTP Enterprise Pack (Extension Designer と Policy Center を含む) には、独自の組込みの MongoDB が同梱されています。DTP Enterprise Pack をインストールしている場合、MongoDB のドキュメント に従って、Linux で XFS ファイル システムを使用することを推奨します。
MongoDB と Linux
カーネルとファイル システム
Linux で MongoDB を稼働している場合、XFS または EXT4 ファイル システムで Linux カーネル バージョン 2.6.36 以降を使用してください。XFS の方が MongoDB でのパフォーマンスが良いため、可能であれば XFS を使用してください。
WiredTiger ストレージ エンジンの場合、EXT4 で WiredTiger を使用した場合に起こりうるパフォーマンスの問題を避けるために、XFS の使用を強く推奨します。
非同期 I/O ライブラリ
組込みデータベース サーバーが同梱された、Linux 用 DTP ディストリビューションを使用している場合、一部の Linux ディストリビューションに含まれる libaio パッケージが必要です。ご使用の Linux システムにこのライブラリがまだない場合、ディストリビューションの適切なパッケージ マネージャーを使ってインストールしてください。以下は、一般的な Linux ディストリビューションで libaio をインストールするための説明です。
Red Hat および CentOS
sudo yum install libaio
Ubuntu
sudo apt-get install libaio1
Fedora
Fedora の Web サイト http://fedoraproject.org/ から libaio パッケージ用の RPM をインストールします。
データベースの最小接続数
データベース サーバーは少なくとも 150 の同時接続を DTP に提供するべきです。データベース サーバーが十分な数の接続を提供しない場合、最大接続数に達する前に DTP がデータベースへの新規接続を作成できない可能性があります。
JDBC ドライバー
標準の DTP ディストリビューションには、データベース接続をセットアップするために必要な MySQL および Oracle JDBC ドライバーが同梱されていません。以下のドライバーをダウンロードする必要があります。
MySQL Java Connector: バージョン 5.1.32 以降
Oracle Database JDBC ドライバー: 最小バージョンは 11g Release 2 - Java 1.6 (ojdbc6.jar)
インストールが完了したら、[DTP_HOME]/lib/thirdparty ディレクトリにドライバーを格納します。
組込みデータベース サーバーを含む DTP ディストリビューションをインストールしている場合、JDBC ドライバーをダウンロードしてインストールする必要はありません。ユーザーがすぐにデータベースの使用を開始できるよう、JDBC ドライバーは組込みデータベース サーバーに含まれています。
MySQL の文字セットと照合順序の設定
DTP および GRS データベース用の MySQL 作成スクリプトは、文字セットに utf8 を使用し、照合順序に utf8_general_ci を使用します。これは、UTF-8 文字 (日本語や中国語など) をデータベースに格納できるようにするためです。DTP は UTF-8 4 バイト文字セット ("utf8mb4") をサポートしません。
データベースに UTF-8 文字を保存するには、MySQL サーバーの文字セットと照合順序も UTF-8 に設定する必要があります。DTP および GRS データベースを作成する前に、MySQL サーバーの設定を変更することを強く推奨します。
- my.ini (Windows) または my.cnf (Linux) をエディターで開きます。
- [mysqld] の下のセクションで、以下のプロパティを追加または編集します。
character-set-server = utf8
collation-server = utf8_general_ci
サーバーの文字セットの設定の詳細については、MySQL のドキュメントを参照してください。
https://dev.mysql.com/doc/refman/5.6/en/charset-server.html
Oracle の文字セットと照合順序の設定
Oracle はターゲットの文字セットを AL32UTF8 に設定することを推奨します。詳細については Oracle Database Migration Assistant for Unicode のドキュメントを参照してください。https://docs.oracle.com/database/121/DUMAG/ch2migrasteps.htm#DUMAG136