このセクションでは、Linux/Solaris システム上に C++test スタンドアロン版 ( Eclipse フレーム ワークを使用) をインストールする方法について説明します。
このセクションの内容
マルチ ユーザー インストールについて
Eclipse の各インスタンスは、作成したものを構成フォルダーに書き込みます。Ecipse/C++test の 複数のインスタンスが並列実行している場合、データの破損が起こる可能性があります。マルチ ユーザー インストールをサポートするために、Eclipse には構成領域を初期化するための様々な方法 が用意されています。
以下で説明する構成の共有は、C++test のマルチ ユーザー インストールのために推奨する方法です。追加情報については Eclipse のドキュメントを参照してください。
構成の共有 ( 推奨)
構成を共有する場合、ユーザーはインストール領域だけでなくマスター構成領域も共有します。デ フォルトでは、ユーザーはプライベートで書き込み可能な自身の構成領域も持つ必要があります。 ユーザーのプライベートな構成領域はマスター構成に送られます。マスター構成が完全に初期化され ていて、インストールされるプラグインに対して何も変更がない場合、ユーザーのプライベートな構 成領域には重要なデータは何もありません。
構成を共有する場合、システム管理者はマスター構成 ( 通常はインストール ディレクトリの下) を 初期化し、インストール領域全体とマスター領域全体を読み取り専用にします。共有のインストール ディレクトリからユーザーが Eclipse ベースの製品を実行する場合、インストール領域の下の構成領 域に対する書き込みアクセス権がないため、ローカルの構成領域が自動的に割り出されて初期化され ます。
インストールの共有
インストールを共有する場合、1 つのインストール領域を多くのユーザーが共有します。インストー ル領域の下の configuration ディレクトリは、製品に付属の config.ini にとってのみホームです ( このファイルは初期化されていません)。ユーザーはそれぞれ独自のローカルなスタンドアロンの構 成ディレクトリを持ちます。この場合、一般ユーザーに対してインストール領域を読み取り専用にす る必要があります。ユーザーが Eclipse を起動すると、構成領域のデフォルトは自動的にユーザーの ホーム ディレクトリ下のディレクトリになります。
前提条件
システム要件
- 次のいずれかのプラットフォーム
- Linux glibc 2.12 以上、 x86 互換プロセッサ
- Linux glibc 2.12 以上、x86_64- 互換プロセッサ
- 4 GB RAM (8 GB を推奨)
- サポートされるコンパイラとクロス コンパイラ
- サポートされているコンパイラの一覧については 10 ページの 「サポートされる環 境」 を参照してください。
- サポートされるコンパイラの一覧にないクロス コンパイラを C++test で使用する 方法については、590 ページの 「カスタム コンパイラを使用するテストの設定」を 参照してください。
適切なコンパイラ構成が非常に重要
ほとんどの場合、C++test は静的解析および実行時テストのタスクを行うために、コンパイラお よびリンカーを起動する必要があります。静的解析と実行時テストでは通常、コンパイル、プログラムのリンクが実行されます。
C++test のすべての機能を利用するには、C++test を実行するマシンに、完全な開発環境とコ ンパイラ ツール チェーンを置く必要があります。
その他の要件
- すべてのユーザーが Eclipse 構成ディレクトリに書き込めなければなりません。現行の Eclipse 構成ディレクトリに書き込めないユーザーがいる場合は、Eclipse 構成ディレクトリ の場所を変更する必要があります。このディレクトリを変更するには <Parasoft Test Install Dir>/configuration/config.ini ファイルを開き、次の書式の行を追加します。
[email protected]/EclipseConfigData
( 適切な場所を必ず入力してください)。この設定によって、Eclipse のすべての構成データ が $(HOME)/EclipseConfigData ディレクトリに保持されます。ユーザーはこの場所への フル アクセス権を持っていなければなりません。 - 前のバージョンの C++test がインストールされている場合、新しいディレクトリに最新の C++test をインストールする必要があります。前のバージョンとは別のディレクトリに最 新の C++test をインストールした後、最新の C++test を指すよう PATH 変数を変更して ください。
- C++test プロジェクト データのためのディスク容量
- 推奨される日本語エンコーディングは Shift_JIS (UNIX では ja_JP.PCK ロケール ) です。他のエンコーディングを使用すると、フォントの問題が発生したり C++test でテ スト結果の読み込みができなくなる可能性があります。
- インストール スクリプトは、作業ディレクトリに書き込み権限があることを必要とします。
インストール
次の操作を行います。
- インストール先ディレクトリにインストール ファイルをコピーします。
- Linux と Solaris は異なるバージョンの同じソフトウェアを同一マシンにインス トールすることを制限していないため、最も良い C++test のインストール方法は、 バージョンごとにディレクトリを分けることです。
- たとえば、ソフトウェアを /opt/app/ にインストールしているものとします。推奨 されるインストール ディレクトリ構成は、/opt/app/parasoft/cpptest/ <version> になります。バージョン 9.0 であれば /opt/app/parasoft/cpptest/ 9.0/ に、バージョン 9.1 であれば /opt/app/parasoft/cpptest/9.1/ にインス トールされます。これは最も安全で直感的かつ柔軟なインストール構造です。イン ストール中、C++test ファイルと Parasoft Test ファイルのインストール先を入力 するよう求められます。デフォルトは parasoft/cpptest/<version> および parasoft/test/<version> です。この場合、配布ファイルのターゲットの場所は / opt/app になるはずです。
- 適切なコマンドを使ってインストール スクリプトを解凍します。
-
gunzip cpptest_<version>_<arch>.tar.gz
t
tar -xf cpptest_<version>_<arch>.tar
- 次のコマンドを実行してインストール スクリプトを実行します。
.cpptest_<version>_<arch>.sh
- インストール プログラムの指示に従います。
現行ディレクトリに C++test がインストールされます。
フル パス /install/directory/path/cpptest を使って C++test GUI を起動するのでない限り、 C++test のインストール先ディレクトリを PATH 変数に設定してください。
別のインストール方法
- サイレント インストールの詳細については、40 ページの 「インストール中における C++test の事前設定」を参照してください。
- ヘッドレス マシンで C++test を使用する方法については、305 ページの 「ヘッドレス Linux マシンでの C++test の使用」を参照してください。
C++test の起動
C++test を起動する前に
C++test で正しくコンパイラと makefile 設定を自動検出するには、必要な実行ファイル (コンパイラ、リンカー、makefile など) を PATH 変数に正しく設定する必要があります。「正しく設定」の意味は、コンパイラによって異なりますが、通常は PATH 変数に実行ファイルが含まれることです。
C++test を起動するには、次の操作を行います。
cpptest の実行ファイルを実行します。C++test のインストール先ディレクトリを $PATH に指定していない場合、絶対パスで実行します。
Eclipse が起動します。Eclipse のメニュー バーに [Parasoft] メニューが表示されます。表示され ない場合、[ ウィンドウ] メニューの [ パースペクティブを開く] > の [ その他] をクリックし、 [C++test] を選択して [OK] をクリックします。
よくあるインストールの問題については「トラブル シューティングと FAQ」 を参照し てください。
ライセンス
すべての Parasoft Test ファミリー製品 (Jtest、SOAtest、C++test など) のライセンスは、集中ライセンス フレームワーク ([Parasoft] > [ 設定] > [Parasoft] > [ ライセン ス]) を介して構成されます。詳細については 『Parasoft Test ユーザーズ ガイド』の「Parasoft Test の設定」> 「ライセンスの設定」を参照してください。