このセクションでは、テスト プロジェクトを使用してソース コードをテストする方法および、この方法が推奨される状況について説明します。
はじめに
テスト プロジェクトは、テストを実行するための専用の Eclipse プロジェクトです。選択したビルド ターゲットに基づいてテスト プロジェクトを作成できます。テスト プロジェクトは以下の特徴を持ちます。
- 元のプロジェクトのすべてのソース ファイルへのリンクが含まれます。
- 元のプロジェクトのビルド オプションを使用します。
- C++test のテスト ケースおよびスタブ ファイルが含まれます。
ルート プロジェクトの下に多くのサブ プロジェクトがある、階層構造を持つプロジェクトをテストする場合、テスト プロジェクトを使用することを推奨します。階層構造を持つプロジェクトの場合、ルート プロジェクトに対してテストを実行すると、ルート プロジェクトに含まれるリソースにだけアクションが適用され、サブ プロジェクトはテストされません。テスト プロジェクトは階層内のすべてのプロジェクトのルートとして機能し、テスト スコープに含まれるすべてのリソースをテストすることを可能にします。
また、テスト コンポーネント (テスト ケースやスタブなど) と本来のソース コードをより明確に分離するためにもテスト プロジェクトを使用できます。
テスト プロジェクトの作成
テスト プロジェクトを作成するには、プロジェクト エクスプローラーのコンテキスト メニューにある [テスト プロジェクトを作成] オプションを使用します。このオプションを選択すると、テスト プロジェクトの作成プロセスをガイドするウィザードが開きます。このオプションは、ビルド ターゲットを表すプロジェクト ノードに対して表示されます。ノードを右クリックし、[Parasoft Test] > [C/C++test] > [テスト プロジェクトを作成] をクリックします。
テスト プロジェクトの設定
テスト プロジェクトを設定するには、テスト プロジェクト プロパティの [テストプロジェクト参照] ページを使用します。このページでは、ページでは、テスト プロジェクトを作成するときに当初含められる一連のビルド ターゲットを変更できます。このページを表示するには、テスト プロジェクトを右クリックして [プロパティ] を選択し、[Parasoft] > [C++test] > [テストプロジェクト参照] をクリックします。
テスト プロジェクト参照ページには、テスト プロジェクトによって参照されるビルド ターゲットのリストが表示されます。[テスト プロジェクトをリフレッシュ] メニュー コマンドを選択すると、C/C++test はこのリストで参照されているすべてのリソースについてビルド フラグ情報を収集しようとします (「テスト プロジェクトをリフレッシュする」を参照)。
- 新しいビルド ターゲットを追加するには、[追加] をクリックし、追加するビルド ターゲットを選択して [OK] をクリックします。
- ターゲットを削除するには、削除するエントリを選択し、[削除] ボタンをクリックします。エントリが削除されます。今後テスト プロジェクトをリフレッシュするとき、このビルド ターゲットのビルド フラグ情報は収集されません。
テスト プロジェクトの管理
テスト プロジェクトの管理では、基になったオリジナル プロジェクトと同期を取る作業が必要です。多くの場合、次の作業が必要です。
- ビルド データ ファイルをリフレッシュして、プロジェクトで変更のあったビルド オプションを反映する
- プロジェクトに追加されたリソースのリンクを追加する
- プロジェクトから削除されたリソースのリンクを削除する
- テスト プロジェクトによって参照されるビルド ターゲットを追加/削除する
テスト プロジェクトをリフレッシュする
テスト プロジェクトによって参照されるプロジェクト中のビルド フラグが変更されるたびに、テスト プロジェクトをリフレッシュして同期を保つべきです。テスト プロジェクトをリフレッシュするには、プロジェクト ナビゲーターでプロジェクトのノードを右クリックし、ショートカット メニューの [Parasoft] > [C/C++test] > [テスト プロジェクトをリフレッシュ] をクリックします。 テスト プロジェクトによって参照されるビルド ターゲット (テスト プロジェクトの参照ページ) が再スキャンされ、ビルド データ ファイルがリフレッシュされます。
追加リソースをリンクする
テスト プロジェクトを作成するとき、C/C++test は参照されるビルド ターゲットのビルド中、コンパイルされたソース ファイルがあるすべてのディレクトリにプロジェクトをリンクします。プロジェクトの作成後に追加したリソースをリンクするには、標準的な Eclipse の機能を使ってユーザーがリンクを追加する必要があります。プロジェクトを選択して [ファイル] メニューの [新規] > [その他] の [ファイル] または [フォルダー] を選択し、[ファイル システム内のファイル/フォルダーにリンク] を有効にしてファイル/フォルダーを指定します。
既存のリソースをコピーするのではなく、リンクされたリソースを使用することを強く推奨します。
参照されるビルド ターゲットから削除されたリソースのリンクを削除する
テスト プロジェクトを作成するとき、C++test は参照されるビルド ターゲットのビルド中、コンパイルされたソース ファイルがあるすべてのディレクトリにプロジェクトをリンクします。プロジェクトの作成後に自動的にリソースのリンクが追加されることはありません。そのため、プロジェクトの作成後に削除したリソースのリンクを削除するには、標準的な Eclipse の機能を使ってユーザーがリンクを削除する必要があります。
参照されるビルド ターゲットのリストを変更する
複数のビルド ターゲットからテスト プロジェクトを作成する場合、ビルド ターゲットを追加/削除して、参照されるビルド ターゲット のリストを変更しなければならないことがあります。リストを変更するには、次の操作を行います。
- プロジェクト エクスプローラーでプロジェクトのノードを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
- [Parasoft] > [C++test] > [テストプロジェクト参照] をクリックします。テスト プロジェクト参照 ページが開きます。
- ビルド ターゲットを追加または削除し、[OK] をクリックします。
- テスト プロジェクトをリフレッシュします (「テスト プロジェクトをリフレッシュする」を参照)。
ビルド仕様の変更
1 つのプロジェクトについて Wind River Workbench プロジェクトの複数のビルド仕様を利用することは、よく行われています。その場合、プロジェクトのアクティブなビルド仕様を変更したときに、プロジェクトをリフレッシュ (「テスト プロジェクトをリフレッシュする」を参照) するだけで、新しいコンパイラ/リンカー フラグを取得することができます。ビルド仕様ごとに個別にテスト プロジェクトを作成する必要はありません。
