このトピックでは、Parasoft アプリケーション カバレッジ ワークフローの一部として SOAtest を使用する方法について説明します。アプリケーション カバレッジ ソリューションの使用に関する完全な情報については、「Collecting Coverage for Web Applications」を参照してください。このセクションの内容:

はじめに

Parasoft アプリケーション カバレッジ ソリューションを使用すると、実行中のアプリケーションに対してテストを実行しながら、アプリケーションのコード カバレッジを測定できます。これにより、既存のテストスイートの有効性を評価し、追加のテストが必要な箇所を判断し、アプリケーションの進化に合わせてより効率的にテストを実行することができます。アプリケーション カバレッジは、Parasoft Jtest や Parasoft dotTEST に同梱のカバレッジ エージェントを利用して収集することができ、テストの実行中にアプリケーションを監視することができます。

アプリケーション カバレッジは、静的および動的 (ランタイム) カバレッジ データを 1 つのカバレッジ ファイルにマージし、このファイルを DTP にアップロードして表示することで取得されます。

• 静的カバレッジデータは、Parasoft Jtest または Parasoft dotTEST によって収集されます。
• ランタイム カバレッジ データは SOAtest によって収集されます。
• 両方のカバレッジ タイプがマージされ、SOAtest によって DTP にアップロードされます。

次のステップでは、SOAtest によるアプリケーション カバレッジのワークフローを説明します。

1. 静的カバレッジ ファイルを生成します。静的カバレッジ ファイルは、Jtest または dotTEST によって .xml または .data 形式で生成され、ユーザークラス、メソッド、および行に関するメタデータが含まれます。
2. カバレッジ エージェントをテスト対象アプリケーション (AUT) に接続します。カバレッジ エージェントは、Jtest および dotTEST に同梱されており、AUT の実行時に実行されるコードを監視することができます。
3. ランタイム カバレッジ を収集して静的カバレッジとマージし、データを DTP にアップロードするように SOAtest を設定します。
4. 自動化されたプロセスの一部として SOAtest でテストを実行します。
5. カバレッジ エクスプローラーで DTP のアプリケーション カバレッジを確認します。

テスト対象アプリケーションのカバレッジ設定

SOAtest でカバレッジの収集を開始する前に、Parasoft dotTEST または Parasoft Jtest を使用して、テスト対象アプリケーション (AUT) を設定する必要があります。以下の手順の詳細については、docs.parasoft.com にある Jtest または dotTEST のユーザーズガイドを参照してください。

1. ビルド マシンで静的カバレッジ ファイルを生成します。このファイルには、ユーザークラス、メソッド、および行に関するメタデータが含まれます。
2. (オプション) カバレッジ エージェントのオプションを設定して、カバレッジ エージェントをカスタマイズします。この手順は、AUT と同時に対話している複数のユーザーのカバレッジ情報を収集する場合に必要です。 
3. カバレッジ エージェントを AUT に接続します。

カバレッジを収集およびアップロードするための SOAtest の設定 

適切な構成を利用して、SOAtest はテストの実行中にアプリケーション カバレッジを収集します。アプリケーション カバレッジ データを収集するよう SOAtest を構成して実行するには、以下の操作を行います。

1. 次のいずれかを実行して、dotTEST または Jtest のインストールディレクトリを指定します。
   • UI: [Parasoft] > [設定] > [レポート] > [カバレッジ]に移動します。
   • コマンドライン: ローカル設定プロパティ jtest.install.dirまたは dottest.install.dir を介して設定します (「ローカル設定の指定」を参照)。
2. アプリケーション カバレッジデータを収集、マージ、アップロードするように、SOAtest テスト コンフィギュレーションを設定します。既存のテスト コンフィギュレーションを設定することも、新しいテスト コンフィギュレーションを作成して設定することもできます ( 「カスタム テスト コンフィギュレーションの作成」を参照)。
   
   1. アプリケーション カバレッジ データを収集するように設定するテスト コンフィギュレーションを開きます。
   2. [実行] > [アプリケーション カバレッジ] タブをクリックします。
   3. [アプリケーション カバレッジの収集] を有効にします。
   4. [カバレッジ エージェント ホスト] で、テスト対象アプリケーションとカバレッジ エージェントがホストされているホスト名または IP アドレスを指定します。
   5. [カバレッジ エージェント ポート] で、エージェントのポート番号を指定します。ポート番号は、agent.properties ファイルの jtest.agent.port 設定の値に一致する必要があります (デフォルトは 8050)。 
   6. [カバレッジ エージェント プロトコル] で、カバレッジ エージェントへの接続に http と https のどちらのプロトコルを使用するかを指定します。デフォルトは http です。 
   7. (任意) [カバレッジ エージェント ユーザー ID] でユーザー ID を指定できます。ID によって、カバレッジ結果が特定のユーザーと関連付けられます。ユーザー ID は、カバレッジ エージェントがマルチ ユーザー モードで実行するように設定されている場合にだけ指定するべきです。詳細については DTP Engine のドキュメントを参照してください。
   8. [接続テスト] をクリックすると、SOAtest がカバレッジ エージェントとやり取りできるかどうかを検証できます。 
   9. [カバレッジ レポートを DTP にアップロード] オプションを有効にします。
   10. [静的カバレッジ ファイルの場所] オプションを設定して、dotTEST または Jtest で生成した .xml または .data 形式の静的カバレッジ ファイルへのパスを指定します (「カスタム テスト コンフィギュレーションの作成」を参照)。
   11. [カバレッジ イメージ タグ] オプションを設定して、DTP でカバレッジ イメージを作成するために使用するタグのセットを指定します。カバレッジ イメージは、同じビルド ID を持つランのカバレッジ データを集約するための一意な識別子です。詳細については、https://docs.parasoft.com で Parasoft DTP ユーザーズガイドを参照してください。
   12. [カバレッジ エージェントへの接続の失敗をテストの失敗としてレポートする] オプションを有効にすると、カバレッジ エージェントの接続に失敗したとき、または静的カバレッジ ファイルの場所が誤って設定されたときに、テストの失敗がレポートされます。このオプションが有効ではない場合、問題はコンソールにレポートされますが、テストは失敗になりません。
   13. [適用] をクリックして変更を保存します。
3. 以下を設定するよう SOAtest の localsettings ファイルを設定します。
   • カバレッジ結果をどのように関連付けるかに基づいたビルド ID (build.id)。SOAtest のカバレッジ結果を、同じアプリケーションの他のタイプのテスト (単体テストや手動テストなど) の結果とマージする場合は、すべて同じビルド ID を使用する必要があります。 ここで設定するビルド ID は、静的および動的カバレッジ ファイルを収集してカバレッジ データをアップロードする際に、dotTEST または Jtest に設定されたビルド ID と一致する必要があります。
   • プロジェクト (general.project)。この値は、静的および動的カバレッジ ファイルの収集時に dotTEST または Jtest に設定される dtp.project の値と一致する必要があります。

カバレッジを収集およびアップロードするためのテストの実行

設定したテスト コンフィギュレーション ファイルと localsettings ファイルを使って、コマンドライン モードでテストを実行します (「Configuring SOAtest to Collect and Upload Coverage」を参照)。この手順は自動化プロセスの一部であるべきです。

DTP でのカバレッジの参照

DTP に移動してカバレッジ エクスプローラーを開き、SOAtest のテストで達成されたアプリケーション カバレッジを確認します。  カバレッジ エクスプローラーの使用方法の詳細については、Parasoft DTP ドキュメント (https://docs.parasoft.com) を参照してください。