このセクションでは、Load Test Continuum の使用方法を説明します。Load Test Continuum を (コマンド ライン インターフェイスとともに) 使用すると、自動化された継続的パフォーマンス テスト プロセスをセットアップし、簡単に結果をモニターできます。このセクションの内容

はじめに

Load Test Continuum Web アプリケーションを使用すると、複数の Load Test 実行のデータを整理し、ブラウザー インターフェイスからデータにアクセスすることができます。

Load Test Continuum Web アプリケーションは、 Load Test コマンド ライン スクリプト インターフェイスと連携して動作します。これにより、負荷テスト完了後、自動的に負荷テスト レポートが Load Test Continuum に送信されます。

Load Test Continuum Web アプリケーションと Load Test コマンド ライン インターフェイスを合わせて使用すると、ソフトウェア開発およびテスト チームは、自動化された継続的パフォーマンス テスト プロセスをセットアップし、簡単に結果をモニターできます。

パフォーマンス テストを SDLC に組み込んで、日次/夜間テスト プロセスの一部として継続的にパフォーマンス テストを実行すると、以下のメリットがあります。

  • パフォーマンス テストを早期かつ継続的に自動実行することで、SDLC から不確実性を排除します。
  • SDLC の全過程でサービス/アプリケーションのパフォーマンスを追跡し、課題が実際の問題になる前に発見し、解決できるようにします。
  • パフォーマンスに関する QoS (サービス品質) のベースラインを確立し、ベースラインからの逸脱が発生したら、すぐに検出します。

Load Test Continuum は Tomcat 8 および Java 8 でテストされました。

Load Test Continuum は、多くの最近のサーバー上で動作するよう設計されていますが、サーバー プラットフォームと Java バージョンの組み合わせによって、パフォーマンスやユーザビリティが異なる可能性があります。

Load Test Continuum Web アプリケーションのデプロイ

Load Test Continuum Web アプリケーションは ltc.war アーカイブとしてパッケージ化されています。このファイルは SOAtest/LoadTest のルート インストール ディレクトリにあります。

Load Test Continuum を Tomcat Web サーバーにデプロイするには、ltc.war を ${TOMCAT_HOME}/webapps ディレクトリに置きます。Java Web アプリケーションをサポートしている他の Web サーバーを使用する場合、ltc.war を適切な Web アプリケーション デプロイメント ディレクトリに置きます。

Load Test Continuum データ ルートの設定

Load Test Continuum Web アプリケーションは、アプリケーションがインストールされているマシンの特定のファイル パス内で Load Test レポート データを探します。デフォルトでは、データ ルート パスは C:\\CONTINUOUS_LOAD_TEST に設定されています。

Load Test Continuum Web アプリケーションをデプロイした後、データ ルート パスを変更できます。テキスト エディターで ${TOMCAT_HOME}\webapps\ltc\WEB-INF\web.xml ファイルを開き、data_source_location パラメーターの param-value に Load Test Continuum が負荷テスト データを探す場所へのパスを指定します。複数の Load Test Continuum で設定を再利用したい場合、ltc.war ファイルを解凍し、web.xml 内の data_source_location を変更してから、jar コマンドで Web アプリケーションをアーカイブ化することもできます。

Load Test Continuum へのレポート送信

負荷テスト レポートを Load Test Continuum に送信するには、コマンド ラインから Load Test を実行します (「Load Test コマンド ライン インターフェイス (CLI)」の説明を参照)。

次のサンプルは コマンドは、Load Test スクリプトから Load Test Continuum にレポートを送信します。次のスクリプトの順序でレポート パスを記述することが重要です。

${ltc-data-root}/${project-name}/%d/${category-name}/${test-name}

${ltc-data-root} 変数は Load Test Continuum のデータ ルートを指していなければなりません (「Configuring the Load Test Continuum Data Root」を参照)。

${project-name} 変数の値としてプロジェクト名を指定します。この名前は、下の「Exploring Load Test Continuum」で説明しているように、プロジェクト選択ビューに表示されます。

%D は現在日付を表すワイルド カードであり、YYYY-MM-DD 形式のカスタム日付に置き換えられます (例: 2017/03/25)。

${ltc-data-root}${project-name} を 1 つの変数に組み合わせることができます。

var ltc-data-root = C:\CONTINUOUS_LOAD_TEST var project-name = YOUR_PROJECT_NAME var project-home = ${ltc-data-root}/${project-name}

または

var project-home = C:\CONTINUOUS_LOAD_TEST\YOUR_PROJECT_NAME

次のサンプルは、スクリプト全体を表しています。

# # Set variable values according to your configuration # var ltc-data-root = C:\CONTINUOUS_LOAD_TEST var project-name = YOUR_PROJECT_NAME var project-home = ${ltc-data-root}/${project-name} var scenario = "Steady Load" var base = tests/loadtester/accuracytest/tests var category = BackComp.SOAtest.Accuracy var minutes = 1 var test-name = 1-Profile-HPS open ${base}/${test-name}.lt loadtest -minutes ${minutes} -allReports ${project-home}/%d/${category}/${test-name} ${scenario}

Load Test Continuum は、テスト レポート カテゴリ、レポート、レポート メトリクスを、ツリー構造で表します。レポート カテゴリは、任意の数のレベルからなるサブカテゴリに分類できます。カテゴリ パス内の "." (ドット) は、カテゴリ/サブカテゴリの区切り文字であると解釈されます。 

たとえば、BackComp.SOAtest.Accuracy という文字列は、"BackComp" を最上位のカテゴリとし、 "SOAtest" を第 1 レベルのサブカテゴリ、"Accuracy" を第 2 レベルのサブカテゴリとするパスであると解釈されます。Load Test Continuum プロジェクト ビュー (下のProject Viewセクションのスクリーン ショットを参照) には、3 階層のツリー構造として表示されます。

ローカル設定ファイルに Team Server の設定を指定できます。複数のプロジェクトに対し、複数のローカル設定ファイルを作成し、loadtest コマンドの -localSettings オプションを使用して、コマンド ライン テストで使用するファイルを指定できます。詳細については「ローカル設定ファイル」を参照してください。

Load Test Continuum の参照

インターフェイスの使用を開始するには、Web ブラウザーで Load Test Continuum Team を開きます ( 例: http://yourserver:yourport/ltc)。

プロジェクト選択ビュー

プロジェクト選択ビューで、結果を参照するプロジェクトのリンクをクリックします。該当する Load Test Continuum プロジェクト ページが開きます。

プロジェクト ビュー

Load Test Continuum プロジェクト ビューの最上部には、プロジェクト履歴ビューがあり、以下が表示されます。

  • レポート カレンダー
  • テスト履歴グラフ
  • メトリクス履歴グラフ

レポート カレンダー

ホーム ページの左上隅にあるカレンダー ビューには、月ごとの概要が表示されます。

別の月を表示するには、矢印ボタンをクリックします。

レポートのコンテンツをリロードするには、[Reload project data] アイコンをクリックします。

赤と緑のハイライトによって、特定の日のテストが失敗したか、成功したかが示されます。ハイライトされた日付をクリックすると、その日のカテゴリ/テスト/メトリクス ツリー ビューが表示されます。

プロジェクト履歴ビューの下に、日ごとのレポート概要およびツリー ビューが表示されます。レポートツリー ノードを展開したり、折りたたんだりするには、ツリービューノードの 三角形のアイコンをクリックします。

デフォルトでは、Load Test レポート メトリクスは非表示になっています。メトリクス データを開いたり閉じたりするには、[Show Metrics] および [Hide Metrics] をクリックします。 

Load Test レポート ビューには、さまざまなテスト レポートや QoS メトリクス グラフへのリンクがあります。

テスト レポート

個々のテスト レポートの詳細を参照するには、該当するリンクをクリックします。

  • History—特定のテストおよびその QoS メトリクスの履歴を表示します。
  • HTML—Load Test の HTML 負荷テスト レポートを表示します。
  • Binary—Load Test のバイナリ負荷テスト レポートを表示します。

個々の QoS メトリクス グラフ

QoS メトリクス ステータスの詳細文字列に数値が含まれている場合、そのメトリクスは「数値」メトリクスであるとみなされます。数値 QoS メトリクスには、数値履歴グラフが表示されます。

1 つのテストの数値メトリクス履歴を参照するには、参照するメトリクスの隣にある [Metric history graph] アイコンをクリックします。

数値履歴グラフが表示されます。

数値 QoS メトリクス グラフ ページ中央に、メトリクス値のグラフが表示され、数値グラフの下にナビゲーション グラフが表示されます。ナビゲーション グラフには、利用可能なすべてのデータと、ハイライトされたスライド ウィンドウが表示され、データ グラフに表示する期間を指定できます。これらのグラフを参照する際、以下の操作を行えます。

  • 値グラフの上にあるパネルで [Last 7|15|30 days] および [Last 12|26|52 weeks] リンクのいずれかをクリックすると、スライダー ウィンドウの幅を変更できます。
  • ページ下部にあるナビゲーション グラフで、ハイライト表示されたスライダー ウィンドウをドラッグし、マウスのボタンを離すと、値グラフがリロードされます。スライダー ウィンドウがナビゲーション グラフ全体にかかっている場合は、より短い期間を選択します。

複数の QoS メトリクス グラフ

特定の名前を持つ QoS メトリクスが複数のテストに適用されている場合、すべてのテストに対するメトリクス履歴グラフを、1 つのページで参照できます。

複数のテストに対する履歴グラフを参照するには、参照するメトリクスの隣にある [All graphs of this metric] アイコンをクリックします。



同じ名前で複数の QoS メトリクス グラフが表示されます。
 

このタイプのビューは、すべてのテストに対する特定のメトリクスを参照したい場合に便利です。たとえば、「平均実行時間」メトリクスや「失敗数」メトリクスを参照できます。各概要グラフをクリックすると、詳細値とナビゲーション オプションが表示されます。

特定のテストに関するすべてのメトリクスを参照するには、[All graphs of this test] アイコンをクリックします。
 



同じテストの複数の QoS メトリクス グラフが表示されます。
 

各概要グラフをクリックすると、詳細値とナビゲーション オプションが表示されます。

テスト履歴およびメトリクス履歴グラフ

これらのグラフは、Load Test Continuum のホーム ページ上部にあるレポート カレンダー グラフの隣に表示されます。これらのグラフは、すべてのテストおよび QoS メトリクスが時間とともにどのように変化したかを表す概要レベルのビューです。

個々の QoS メトリクスおよび複数の QoS メトリクス グラフと同様に、グラフをクリックして操作できます。


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