このセクションでは、 WS-I ツールを構成および適用する方法について説明します。WS-I ツールは、 WSDL が WS-I Basic Profile 2.0 (SOAP 1.2)、 1.2 (SOAP 1.1) または 1.1 (SOAP 1.1) に準拠しているかをチェックします。また、SOAP メッセージの準拠を確認するために、 SOAP Client のトラフィック オブジェクトの出力に追加できます。  このツールを使用するには有効なライセンスが必要です。

このセクションの内容:

WS-I とは

このツールは、 WSDL が以下に準拠しているかをチェックします。

  • SOAP 1.2 に適用される WS-I Basic Profile 2.0 interoperability specifications (2010)。このプロファイルは Basic Profile 1.1 および SSBP 1.0 から派生しています。
  • SOAP 1.1 に適用される 2010 WS-I Basic Profile 1.2 interoperability specifications (2010)。このプロファイルは Basic Profile 1.1 および SSBP 1.0 から派生しています。
  • SOAP 1.1 に適用される WS-I Basic Profile 1.1 interoperability specifications (2006)。このプロファイルは Basic Profile 1.0 から派生しています。SSBP (Simple SOAP Binding Protocol) 1.0 は、 Basic Profile 1.0 のエンベロープのシリアライゼーションやメッセージでの表現に関連した部分から派生しています。

WS-I への準拠の検証は、サービスの相互運用性を確実にするのに特に役立ちます。サービス開発を Basic Profile に指定されたテクノロジに制限することによって、ユーザーのサービスがその他のシステムと相互運用する可能性を増やすことができます。適合しない場合は、相互運用性を確実にするために必要な変更を正確に指摘できます。

ツールは WSDL をパースし、テスト ツールに渡して、 WS-I 準拠レポートを作成します。 WS-I 準拠レポート は、 Web ブラウザーまたは SOAtest または Virtualize の内部エディターで参照できます。 WSDL の分析に加えて、 SOAP メッセージを分析し、 WS-I アサーションへの準拠を確認できます。 

このツールは、テスト スイート ツールとして、機能テスト シナリオの一部として WSDL をチェックすることができます。テスト スイートの SOAP Client ツールへの出力としては、SOAP メッセージを検証することができます。静的解析の実行中に相互運用性をチェックするには、"相互運用性" カテゴリの "Check WS-I Interoperability" ルールを使用します。このルールには、WS-I ツールと同じカスタマイズ オプションがあります。

SOAP メッセージが WS-I に準拠しているかを分析

WS-I ツールは、 SOAP メッセージの準拠を確認するために SOAP Client のトラフィック オブジェクトの出力に追加できます。

WS-I のカスタマイズ

すべての構成で次のオプションをカスタマイズできます。

  • WSDL: チェックしたい WSDL を指定します。
  • プロファイル: どの Basic Profile への準拠をチェックしたいかを指定します。

ツールを SOAP Client のトラフィック オブジェクトの出力に連結する場合、次のオプションをカスタマイズできます。

  • リクエスト アサーション エラーの抑制: オンの場合 (デフォルト)、SOAP リクエストのあらゆる Basic Profile の違反が無視されます。

WS-I Basic Profile 1.1 + SSBP 1.0 をチェックする場合、次のオプションをカスタマイズできます。

  • -wsdlElement: 有効な WSDL を [wsdlURI] フィールドに入力して Enter キーを押すと、 [wsdlElement] フィールド (親、名前、名前空間、タイプ) が自動的に入力されます。
  • assertionResults: 準拠レポートに表示されるアサーション結果のタイプを指定します。[assertionResults] ドロップダウン メニューで利用可能な有効なオプションは、次のとおりです。
    • all: すべてのテスト アサーションから結果を一覧表示する。
    • notPassed: 結果が passed 以外の、すべてのテスト アサーションから結果を一覧表示する。
    • onlyFailed: 結果が failed のテスト アサーション結果のみを一覧表示する。
  • failureMessage: 各テスト アサーションに事前定義された Basic Profile 1.1 のエラー メッセージを準拠レポートに含めるかどうかを指定します。このチェックボックスがオフの場合、事前定義されたエラー メッセージが準拠レポートに表示されません。このチェックボックスがオンの場合、事前定義されたエラー メッセージが準拠レポートに表示されます。
  • failureDetail: WSDL または SOAP の生成物に指定されたエラー詳細メッセージを準拠レポートに含めるかどうかを指定します。このチェックボックスがオフの場合、エラー詳細メッセージが準拠レポートに表示されません。このチェックボックスがオンの場合、エラー詳細メッセージが準拠レポートに表示されます。

準拠レポートの出力

WS-I ツールは、ユーザーが入力した WSDL に関連する Web サービスの準拠レポートを含んだ出力ファイルを生成します。 準拠レポートは、処理されたアサーションのテスト結果を表示します。また、準拠レポートは処理された各テスト アサーションの準拠レベルを表示し、検出したエラーの詳細情報を表示します。このレポートは Web サービスが準拠テストを成功または失敗したかを示すテスト アサーション結果の概要も含みます。

WS-I ツールをカスタマイズしたら、 WS-I 準拠レポートの出力を表示するために Edit ツールまたは Browse ツールを連結できます。それには、次のいずれかの操作を行います。

  • WS-I テスト ノードを右クリックし、ショートカット メニューから [出力の追加] を選択します。 [出力の追加] ダイアログが表示されます。左ペインから [準拠レポート] を選択し、右ペインから [Browse] を選択して [終了] をクリックします。 WS-I テストを実行すると、ブラウザー ウィンドウが開き、WS-I プロファイル準拠レポートが表示されます。
  • WS-I テスト ノードを右クリックし、ショートカット メニューから [出力の追加] を選択します。[出力の追加] ダイアログが表示されます。左ペインから [準拠レポート] を選択し、右ペインから [edit] を選択して [終了] をクリックします。WS-I テストを実行すると、右側の GUI パネルに WS-I プロファイル準拠レポートが表示されます。

WS-I ツール仕様の詳細または WS-I 準拠レポートの詳細については、 http://www.ws-i.org を参照してください。

関連するチュートリアル

以下のチュートリアルでこのツールの使い方を説明しています。

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