DTP Plugin for Eclipse には Parasoft Runner というアプリケーションが同梱されています。これ は Eclipse ワークスペースをセットアップして静的解析を実行するためのアプリケーションです。実 行したいジョブを単純なスクリプトで指定し、Parasoft Runner に渡して実行できます。また、 Eclipse ワークスペースでプロジェクトをインポート、チェックアウト、リフレッシュ、およびビル ドすることができます。現在 Parasoft Runner は静的解析の実 行だけをサポートします。
前提条件
- Eclipse 4.2 以降
- Eclipse SCM プラグイン。たとえば Subversive、Subclipse、CVS、EGit など (任意。 チェックアウト操作のため)。
インストール
Parasoft Runner は DTP Plugin for Eclipse の一部であり、特別なインストール操作は必要ありま せん。DTP Engine for Java の integration ディレクトリから DTP Plugin をインストールした場 合、Eclipse にスクリプト jtestcli.sh /jtestcli.bat
がインストールされます。このスクリプトは、 コマンドライン実行を簡単にするために必要なコマンドライン引数をラップします ( 下記の「使用法」を参照)。
使用法
以下のコマンドは、Parasoft Runner の起動方法およびサポートされる引数の使用方法を示しています。
eclipsec -nosplash -application com.parasoft.xtest.runner.eclipse.ParasoftRunner -data {workspace_location} -script {file_path} -settings {file_path} -config {test_configuration_url} |
DTP Engine for Java を使って解析を実行している場合、コマンドライン引数を入力する代わりに、jtestcli.sh
または jtestcli.bat
スクリプトを実行できます。このスクリプトは、DTP Plugin のイン ストール時に Eclipse ディレクトリに追加されます。
引数
メインディレクトリから実行される jtestcli でサポートされるすべての引数は、jtestcli スクリプトでもサポートされます。このスクリプトは、DTP Plugin のインストール時 に Eclipse ディレクトリに追加されます。
引数 | 説明 |
---|---|
-nosplash | Eclipse の引数。Eclipse の起動時にスプラッシュ画面を表示し ないようにします。 |
-data | Eclipse の引数。ワークスペースの場所を指定します。 |
-script | オプションの Parasoft Runner 引数。実行するスクリプトを指定します。複数の -script オプションを指定して複数のスクリ プトを実行できます。実行の順序は、コンソールで指定した順 序に従います-script オプションを指定しない場合、Parasoft Runner は -run スクリプトコマンドだけを使って解析を実行 します。 |
-settings | オプションの Parasoft Runner 引数。DTP Engine を実行する ための .properties ファイルを指定します ( ライセンスの設定 や DTP の設定など)。 Parasoft Runner は、.properties ファイルの設定と [Parasoft] > [設定] の設定を組み合わせて使用します。コマ ンドラインからの設定が UI の設定よりも優先されます。この オプションを指定しない場合、UI で指定した設定だけが使用さ れます。 |
-config | オプションの Parasoft Runner 引数。解析 ( スクリプトコマ ンドの実行) で使用するテストコンフィギュレーションを指定 します。このオプションを設定しない場合、またはこのオプ ションが .properties ファイルにない場合、UI で設定されたア クティブなテストコンフィギュレーションを使用します (「アクティブテスト コンフィギュレーションの設定」 を参照)。 |
スクリプト
Parasoft Runner は、単純なスクリプト言語を使用して、実行するコマンドを定義します。コマン ドは 1 行につき 1 つ入力します。行頭および行末の空白は削除されます。空行は無視されます。コ メント記号 # の後のすべての文字列は無視されます。コマンドは、コマンド名と 1 個以上の引数か ら構成されます。
${key}
( 波括弧) の書式のサブストリングは環境引数として展開されます。${key}
( 丸括弧) の書 式のサブストリングは、引数でマクロとして再帰的に展開されます。環境変数はマクロの前に解決さ れます。
コマンド
コマンド | 説明 |
---|---|
var <name> <value> | マクロ展開で使用する変数を定義します。 |
co </path/to/file.psf> | Eclipse チームプロジェクトセットファイルで指定 されたプロジェクトをチェックアウトします。相対パ スは、現在のスクリプトファイルへの相対として解決されます (インクルードファイルにとって重要で す)。 |
build [project1 [project2 [...]]] | 引数で指定されたプロジェクトをビルドします。引数を指定しない場合、ワークスペースのすべてのプロ ジェクトがビルドされます。第 1 引数がハイフン (-) の場合、引数のリストにあるプロジェクトを除く、 ワークスペースのすべてのプロジェクトがビルドされ ます。 |
include </path/to/script> | 実行するスクリプトファイルを指定します。相対パ スは、現在のスクリプトファイルへの相対として解 決されます (再帰的なインクルードコマンドにとって重要です)。 |
ant </path/to/build.xml> [target1 [target2 [...]]] | 実行する ant ビルドファイルのターゲットを指定し ます。ターゲットを指定しない場合、デフォルトの ターゲットが実行されます。相対パスは、現在のスク リプトファイルへの相対として解決されます。ant ビルドファイルの実行後、ワークスペース全体がリ フレッシュされます。 |
refresh | ワークスペース全体に対して Eclipse のリフレッ シュを実行します。 |
import </path/to/projects/directory> | 指定のディレクトリで発見された既存の Eclipse プ ロジェクトをインポートします。第 1 引数が文字列 -R の場合、再帰的にディレクトリを検索して、イン ポートするプロジェクトを探します。 |
run | 現行のワークスペースに対して解析を実行します。 |
例
以下のコマンドは、<eclipse_workspace_dir_location> にある Eclipse ワークスペースに対して静的解析を実行します。解析の範囲をファイル Simple.java に制限し<report_dir> ディレクトリにレポートを作成します。設定は UI の設定を受け継ぎます。
jtestcli.bat -data eclipse_workspace_dir_location -include **/Simple -reports report_dir |
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