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はじめに

Enterprise Pack には MongoDB 4.0 が同梱されていますが、Enterprise Pack に含まれる環境変数のセットを設定することで、より新しいバージョンの MongoDB に接続することができます。Enterprise Pack は MongoDB 4.4 まで接続できます。

環境変数を外部で構成する (推奨) か、dtpservices 起動スクリプトを編集して MongoDB の設定を制御できます。

外部での環境変数の設定

OS の手順を使用して環境変数を指定します。使用可能な変数の詳細については「Environment Variables」を参照してください。

Windows

以下は Windows 10 で環境変数を設定するための手順ですが、詳細については、お使いの Windows のバージョンのドキュメントを参照してください。 

  1. Windows のスタートメニューからコントロール パネルを開きます。
  2. [システムとセキュリティ] > [システム] > [システムの詳細設定] を選択します。
  3. [環境変数] を選択して、環境変数の編集画面を開きます。 
  4. [システム変数] セクションで、外部の MongoDB に接続するための Enterprise Pack 変数を追加します。使用可能な変数の情報については「Environment Variables」を参照してください。
  5. [OK] をクリックして変数を保存し、Enterprise Pack サービスを再開します (「DTP アプリケーションの開始」を参照)。

Linux

Linux システムでは、dtpconsole.sh スクリプトを実行する前に、必要な環境変数を設定できます。例:

export DEP_USE_REMOTE_DB=true
export DEP_DB_HOSTNAME=<HOST>
export DEP_DB_PORT=<PORT>
./dtpconsole.sh

使用可能な変数の情報については「Environment Variables」を参照してください。

また、起動時に使用する変数を設定するようにシステムを構成することもできます。たとえば、/etc ディレクトリにある環境ファイルを変更して、これらの変数を含めることができます。 

起動スクリプトの編集

 スクリプト ファイルに変更を加える前に、必 ずEnterprise Pack を停止する必要があります。

bash またはシェル スクリプトの操作に慣れている場合は、dtpservices ファイルを編集して外部の MongoDB を指定できます。ファイルは次の場所にあります。

  • Linux: <DTP_INSTALL>/dtpservices/dtpservices.sh
  • Windows: <DTP_INSTALL>/dtpservices/dtpservices.bat 

使用可能な変数の情報については「Environment Variables」を参照してください。

認証

MongoDB データベースが認証を有効にして構成されている場合、Enterprise Pack で設定したユーザーは少なくとも次のデータベースで readWrite ロールを持っている必要があります。

  • administration
  • service-designer
  • service

次の例では、mongo シェル コマンドで、Enterprise Pack で使用できるユーザーを MongoDB に作成します。

db.createUser({
    user: 'enterprise-pack',
    pwd: passwordPrompt(),
    roles: [
        { role: 'readWrite', db: 'administration' },
        { role: 'readWrite', db: 'service-designer' },
        { role: 'readWrite', db: 'service' }
    ]
})

リモート データベースへのデータの移行

  1. Enterprise Pack を起動し、次のコマンドを実行して、組込みデータベースからリモート インスタンスにデータを移行します。

    <DTP_INSTALL>/dtpservices/mongodb/bin/mongodump --port=8316 --gzip --archive=dump.tar.gz

    <DTP_INSTALL> ディレクトリは、DTP.sh インストール スクリプトを実行する際の -i パラメータの値と一致させる必要があります。

  2. コマンドで作成した dump.tar.gz ファイルを、リモートの MongoDB データベースをホストしているサーバーにコピーします。
  3. リモート サーバーが実行中であることを確認し、組込みデータベースからダンプしたデータを復元します。 次のコマンド例では、mongorestore の実行ファイルがシステム パス上にあることを前提としています。データベース構成によっては、--username--password などの追加オプションが必要になる場合があります。 

    mongorestore --gzip --archive=dump.tar.gz

あなたのインフラストラクチャが、このドキュメントで説明されている手順と完全に一致しない場合もあります。  たとえば、最初にデータをリモート システム上の古いバージョンの MongoDB に移行してから、目的のバージョンになるまで MongoDB を段階的にアップグレードする必要があるかもしれません。データ移行の詳細については、MongoDB のドキュメントを参照してください。https://docs.mongodb.com/manual/tutorial/upgrade-revision/

ログ

main.log ファイルは DB 接続を追跡します。詳細については「ログ ファイルの参照」を参照してください。 

リモート データベース ログの例
[2021-05-24T15:35:35.771] [INFO] main - Configured to use a remote database. The embedded database will not be started.
[2021-05-24T15:35:35.774] [DEBUG] main - Connecting to database: mongodb://dtp-server2016.parasoft.com:27017/administration
[2021-05-24T15:35:35.828] [DEBUG] main - Connected to database: mongodb://dtp-server2016.parasoft.com:27017/administration
[2021-05-24T15:35:35.830] [DEBUG] main - Database connection is open: mongodb://dtp-server2016.parasoft.com:27017/administration
デフォルトのデータベース構成ログの例
2021-05-24T15:23:29.152] [INFO] main - Starting MongoDB.
[2021-05-24T15:23:29.193] [DEBUG] main - Connecting to database: mongodb://localhost:8316/administration
[2021-05-24T15:23:31.202] [DEBUG] main - Connecting to database: mongodb://localhost:8316/administration
[2021-05-24T15:23:33.212] [DEBUG] main - Connecting to database: mongodb://localhost:8316/administration
[2021-05-24T15:23:33.267] [DEBUG] main - Connected to database: mongodb://localhost:8316/administration
[2021-05-24T15:23:33.267] [DEBUG] main - Database connection is open: mongodb://localhost:8316/administration
[2021-05-24T15:23:33.268] [DEBUG] main - Disconnecting from database: mongodb://localhost:8316/administration
[2021-05-24T15:23:33.273] [DEBUG] main - Database connection closed: mongodb://localhost:8316/administration
[2021-05-24T15:23:33.274] [INFO] main - MongoDB is started.
[2021-05-24T15:23:33.274] [DEBUG] main - Connecting to database: mongodb://localhost:8316/administration
[2021-05-24T15:23:33.336] [DEBUG] main - Connected to database: mongodb://localhost:8316/administration
[2021-05-24T15:23:33.338] [DEBUG] main - Database connection is open: mongodb://localhost:8316/administration

環境変数

次の環境変数を構成して、MongoDB の設定を制御できます。

変数説明
DEP_USE_REMOTE_DB 

組込みデータベースを使用した Enterprise Pack の起動を有効/無効にするためのブール値を指定します。デフォルトでは、組込みデータベースが使用されます。

export DEP_USE_REMOTE_DB=false 

リモート データベースを使用する場合は、この変数を true に設定します。

DEP_DB_HOSTNAME 

リモート データベースに接続するためのホスト名を指定します。例:

export DEP_DB_HOSTNAME=localhost 

DEP_USE_REMOTE_DB=false の場合、この変数は無視されます。 

デフォルト値は localhost です。 

DEP_DB_PORT 

データベースに接続するためのポート番号を指定します。例:

export DEP_DB_PORT=8316 

DEP_USE_REMOTE_DB=false の場合、この変数を使って組込みデータベースへの接続用ポート番号を変更できます。 

デフォルト値は 8316 です。 

DEP_DB_USERNAME 

データベースへの接続を認証するためのユーザー名を指定します。この変数はオプションであり、リモート データベースで認証が有効になっている場合にのみ使用する必要があります。例:

export DEP_DB_USERNAME=<USERNAME>  

DEP_USE_REMOTE_DB=false の場合、この変数は無視されます。 

DEP_DB_PASSWORD 

データベースへの接続を認証するためのパスワードを指定します。この変数はオプションであり、リモート データベースで認証が有効になっている場合にのみ使用する必要があります。例:

export DEP_DB_PASSWORD=<PASSWORD>  

DEP_USE_REMOTE_DB=false の場合、この変数は無視されます。 

この値は、Parasoft ツールに含まれる -encodepass CLI オプションを使用してエンコードすることができます (例: jtestcli.exe -encodepass <PASSWORD>)。

DEP_AUTH_DB 

ユーザーの認証に使用するデータベースを指定します。この変数はオプションであり、リモート データベースで認証が有効になっている場合にのみ使用する必要があります。例:

export DEP_AUTH_DB=test  

DEP_USE_REMOTE_DB=false の場合、この変数は無視されます。 

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