適切なコンパイラ構成が非常に重要
ほとんどの場合、C++test は静的解析および実行時テストのタスクを行うために、コンパイラお よびリンカーを起動する必要があります。静的解析と実行時テストでは通常、コンパイル、プログラムのリンクが実行されます。
C++test のすべての機能を利用するには、C++test を実行するマシンに、完全な開発環境とコンパイラ ツール チェーンを置く必要があります。
基本的な手順
C++test を使ってコードをテストするには、ワークベンチ ( ユーザーごとに固有の一時作 業エリア) で C/C++ プロジェクトを用意する必要があります。プロジェクトを作成するための基本 手順は次のとおりです。
- プロジェクトを作成またはインポートします。
- 既存の Eclipse CDT、Wind River Workbench、ARM RVDS プロジェクト がある場合、ステップ 2 に進んで、C++test で使用するためにプロジェクトを設定します。
- コマンドラインから実行するビルド システム があり、
cpptestscan
ユーティリ ティを使ってビルド プロセスから情報を収集している場合、収集した情報をベース に C++test でプロジェクトを自動生成します。プロジェクトは、コマンドラインか らでも GUI ウィザードからでも作成できます。詳細については 「既存のビルド システムを使った C++test プロジェクト」を参照してください。 - 既存の Visual Studio 6.0 プロジェクトをインポート する場合、「既存の Visual Studio 6.0 プロジェクトのインポート」の操作を行います。
- Wind River Tornado プロジェクトをインポート する場合、「既存の Wind River Tornado プロジェクトのインポート」の操作を行います。
- IAR Embedded Workbench プロジェクトをインポート する場合、 767 ページの 「EWSTM8」の操作を行います。
- uVision プロジェクトをインポート する場合、 774 ページの 「プロジェクトの作成 と構成」 の操作を行います。
- Texas Instruments Code Composer Studio v3.x プロジェクトをインポート する場 合、 740 ページの 「Code Composer Studio v3.x プロジェクトのインポート」 の操作を行います。
- Microsoft eMbedded Visual C++ 4.0 プロジェクトをインポート する場合、 792 ページの 「既存の eMbedded Visual C++ 4.0 プロジェクトのインポート」の操 作を行います。
- あるいは、GUI からプロジェクトを構成します。202 ページの 「GUI からの C++test プロジェクトの作成」の操作を行います。
- C++test プロジェクト オプションを使ってビルド設定を構成します。
- このステップは、すべての C++test プロジェクトで必須です。C++test を使って テストする既存の Eclipse CDT、Wind River Workbench、QNX Momentics、 Texas Instruments Code Composer Studio 4、および ARM RVDS のプロジェ クトも該当します。
- 詳細については「プロジェクトとファイルのオプション設定」 を参照してくだ さい。
上記のステップは、一度だけ実行する必要があります。1 人のチーム メンバーがプロジェクトを作 成して構成し、ソース管理システムにチェックインしたら、他のチーム メンバー全員がそのプロ ジェクトを再利用できます。詳細については「プロジェクトの共有」を参照してください。
C++test プロジェクトでの作業
C++test プロジェクトは、 1 つのバイナリ ( つまりライブラリまたは実行ファイル) にビルドされ る、ソース ファイルとヘッダー ファイルを定義します。 各プロジェクトは、ファイル システム中の 1 つのプロジェクトにマップします。このディレクトリ にあるすべてのファイルとフォルダーはプロジェクトの一部であり、プロジェクト サブツリーとし て表示されます。さらにプロジェクトには、ファイル システム中の外部の場所を指す「リンクされ たフォルダー」が含まれることもあります。リンクされたフォルダーにあるすべてのファイルおよび サブ フォルダーも、プロジェクトの一部として表示されます。 プロジェクトは次の場所に作成することができます。
- ソース ファイル構造のルート ディレクトリ。
- この場合、すべてのソース ファイルがプロ ジェクトの一部として表示されます。
ワークスペース ディレクトリなどの別の場所。この場合、ソース ファイル/ ヘッダー ファ イルがあるディレクトリを指す「リンクされたフォルダー」を作成する必要があります。
C++test のスタンドアロン GUI は Eclipse を使ってビルドされています。したがって C++test は、プロジェクトの作成と編成に関する一般的な Eclipse の機能の一部を使用します。Eclipse の機 能の詳細については、[ ヘルプ] メニューの [ ヘルプ目次] をクリックして、『Workbench User Guide』ブックを参照してください。 ただし、C++test プロジェクトは完全な Eclipse プロジェクトではないため、Eclipse の一部の機 能は C++test プロジェクトでは使用できません。たとえば、C++test プロジェクトは Eclipse メ ニューからのビルドおよび実行オプションをサポートしません。
注意 リンクされたリソースによるプロジェクトの共有
リンクされたフォルダーは、プロジェクト定義ファイル (.project ファイル) において絶対パス で定義されます。リンクされたリソースを含むプロジェクトの共有を容易にするために、リンク されたフォルダーはパス変数への相対で指定することもできます。パス変数を定義するには、[ ウィンドウ] メニューの [ 設定] をクリックし、[ 一般] > [ ワークスペース] > [ リンクされた リソース] を選択してパス変数を新規に作成します。
ヒント - どこにプロジェクトを作成するか ?
プロジェクトを共有する予定である場合、ソース ファイル構造のルート ディレクトリにプロジェ クトを作成することを推奨します。そうすれば、C++test のファイル/ フォルダーをプロジェク トの ルート ディレクトリに追加することができます。オリジナルのファイル構造に C++test ファイルを追加できない場合、プロジェクトをワークスペースまたは外部の場所に作成し、リン クされたフォルダーを作成してソース/ ヘッダー ファイルの場所をプロジェクトに含めるべきで す。