Environment Manager モジュールを使用すると、必要なテスト環境を選択し、正確にセットアップできます。つまり、テスト対象アプリケーションのすべての依存先コンポーネントが、それぞれ望ましい状態に設定されます。たとえば、ネットワークの混雑をシミュレートする仮想 API とエラー レスポンス、実データベース、正常なレスポンスを返す仮想メインフレームを組み合わせた環境をセットアップするなどです。

環境の構築

Environment Manager を開始するには、いずれかのチーム メンバー (通常は管理者またはアーキテクト) がテスト対象アプリケーションのアーキテクチャとすべての依存先コンポーネント (API、サードパーティのサービス、データベース、アプリケーション、その他のエンドポイント) を表すシステム ダイアグラムを構築します。次の図は、システム ダイアグラムのサンプルです。

次に、各システムに 1 つかそれ以上の環境を定義します。環境には、システム アーキテクチャ全体を含めることも、特定のテスト環境に必要なコンポーネントのサブセットだけを含めることもできます。  

その後、各コンポーネントが特定のテスト環境でとるべきさまざまな状態をキャプチャしたコンポーネント インスタンスを追加します。たとえば、環境内のあるサードパーティ製サービスには、10 個の異なる仮想バージョンがあり――それぞれのバージョンは、パフォーマンスやデータ プロファイルの組み合わせが異なります――そのほかにサービスの実バージョンがあるかもしれません。  

次の図は、上記のシステムから派生した環境のサンプルです。システム コンポーネントのそれぞれに、いくつかのコンポーネント インスタンスがあり、5 つの設定可能なコンポーネントのすべてを自動的で特定の状態に設定する環境インスタンスがあらかじめ用意されていることに注目してください。 

セルフサービスでのセットアップ

適切なコンポーネント インスタンスを持つ環境が設定されると、チーム メンバーは、各コンポーネントを望みの状態に設定し (あるいはすべてのコンポーネントをあらかじめ定義された状態に自動的に設定する環境インスタンスのスナップショットを選択し)、[セットアップ] をクリックするだけで、各自に必要なテスト環境を「セルフセットアップ」できます。  

システムのアーキテクチャおよび健康状態の可視化

システム ダイアグラムおよび環境ダイアグラムは、テスト環境をセットアップするだけでなく、テスト対象アプリケーションのとその依存先コンポーネントのアーキテクチャをよりよく理解するのにも役立ちます。さらに、「ヘルス チェック」機能は、テスト環境の問題 (依存先コンポーネントがオフラインである、予期しない振る舞いをしているなど) をいちはやく検出し、問題によってテスト結果の正確さが損なわれるのを防ぐのに役立ちます。これらの機能は、仮想アセットが実際の相互通信を正確に表しているかを何重にも検証する役割も果たします。

           

     

EM 固有の UI 機能の紹介

Environment Manager を操作する際、以下の UI 機能に注意してください。

  • システム環境を「編集モード」にすると (ツールバーの [ダイアグラムの編集] ボタンをクリックするなどで)、さまざまな追加オプションが利用できるようになります。編集モードに切り替えるには、ユーザーに admin または system レベルのパーミッションがなければなりません。 
  • 編集モードでは、ページ左上に [保存]、[キャンセル]、[セットアップ] などのツールバー ボタンが表示されます。  
  • 編集モードを終了するには、ツールバーの [Close Editor] ボタンをクリックします。
     
  • ページの右下隅にセットアップ ステータスなどのメッセージが表示されます。詳細を参照するには、[+] マークをクリックします。メッセージをクリックすると、詳細情報に移動できる場合があります。  
     


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