コード ベースへの変更が招くリスクを管理することを継続して重視しつつ、本リリースの DTP は以下の点で機能拡張されました。
- 変更エクスプローラーでの静的解析結果の追加
- テスト コンフィギュレーション インターフェイスでのルールのカスタマイズ (つまりルール マップ) のサポート
- 異なるテスト技法に対する結果とカバレッジ データの管理に関する拡張
- DTP のダッシュボードと管理インターフェイスに対するユーザビリティの拡張
- スケーラブルなデプロイ インテリジェント解析のために PIE と Policy Center を DTP Enterprise Pack に統合
- フィルターの管理とリソース グループの定義のための新しい REST API
変更エクスプローラーでの変更のコンテキストの理解
バージョン 5.3.1 で導入された 変更エクスプローラー ビューでは、ソース管理システムとは独立して、DTP で直接コード ベースの変更をすぐに参照できます。従来のピア レビュー システムとは対象的に、変更エクスプローラーでは DTP が集積したデータを利用して、コードの拡張について従来よりも深い洞察が可能であり、変更に関係するコンテキストが提供されます。変更エクスプローラーは静的解析違反をオーバーレイするようになったため、ユーザーはコードの変更のコンテキストで素早く違反を参照できます。ユーザーは、新しい違反の侵入を特定したり、いつ違反が修正されたかを確認したり、静的解析違反に関して変更がなかったことを検証したりすることができます。
柔軟なルールのカスタマイズ
内部あるいは業界の標準規格 (たとえば MISRA C 2012) への準拠を達成するために静的解析をデプロイするには、多くの場合、適切な標準規格にしたがって、レポートされた違反をマッピングおよびカテゴリ分けする必要があります。ルール マップを使用すると、DTP Engine が実行する静的解析ルールのプロパティ (重要度やカテゴリ) を変更し、テスト コンフィギュレーションと関連付けることができます。テスト コンフィギュレーション のインターフェイスが拡張され、複数のルール マップをサポートするようになりました。そのため、組織にとって重要なポリシーを簡単に実装できるようになりました。さらに、ルール マップの構成用インターフェイスが拡張され、従来より直感的に静的解析レポートをカスタマイズできます。詳細については「ルール マップ」を参照してください。
テスト結果とカバレッジの管理とマージ
異なるテスト技法にまたがってカバレッジ データとテスト データをマージし相関させるのは DTP の主要な機能です。マージされて相関されたカバレッジによって、どのようにテストが実行されたかに関係なく、テスト カバレッジの全体像を把握できます。
DTP は「カバレッジ イメージ」という概念を利用して、テスト実行に関連付けられたカバレッジ データを特定します。ダッシュボードにカバレッジ データを表示できるよう、カバレッジ イメージはフィルターにリンクされます。DTP 5.3.2 では、1 つのフィルターに複数のカバレッジを関連付けることができるようになり、従来よりもさらに柔軟に、さまざまな方法でカバレッジ データの累積や細分化を定義できます。たとえば、単体テスト、機能テスト、および回帰テストのイメージを 1 つのフィルターに関連付けて、1 つのウィジェットでカバレッジの詳しい内容を参照できます。詳細については「カバレッジ イメージとフィルターの関連付け」を参照してください。
複数のカバレッジ イメージのサポートに加えて、DTP にはさらに細かくテスト結果をカテゴリ分けできる機能が用意されています。テスト エクスプローラーと各テスト ウィジェットが、単体テスト、機能テスト、手動テスト、その他のテスト タイプを区別できるようになったほか、それらのテストを 1 つのデータ セットとして集約できるようになりました。
DTP ダッシュボードと管理の拡張
- “MISRA C 2012” ダッシュボード テンプレートのレイアウトが更新されました。
- MISRA C 2012 認証キットの一部として、新しい ‘MISRA Compliance Reports’ が Parasoft マーケットプレースで公開されました。
- DTP ダッシュボードの URL が更新され、共有と再利用が簡単になりました。クエリー文字列で直接フィルターを設定できます (たとえば http://<dtp_server>/grs/dtp/dashboards/1006?filterId=78)。
- Report Center の管理インターフェイスに、フィルターを管理及び作成するための新しいインターフェイスが追加されました。
DTP Enterprise Pack (以前の PIE + Policy Center)*
DTP Enterprise Pack は、Process Intelligence Engine (PIE)、Policy Center、およびカスタム DTP ワークフローを 1 つのフレームワークに統合します。DTP Enterprise Pack の中核を成すのが Extension Designer (以前の PIE Slice Designer) です。Extension Designer は、PIE スライス、DTP ワークフロー、および Policy Center プラクティスを作成および管理するための統合インターフェイスを提供します。
詳細については「DTP Enterprise Pack」を参照してください。 Extension Designer は、スタンドアロンのデータ処理ロジックを作成して管理するためにインターフェイスを提供します。このロジックは「ワークフロー」または「スライス」と呼ばれ、潜在的に問題があるコード箇所を可視化するだけでなく、潜在的に問題のあるプロセスも可視化します。 Extension Designer 5.3.2 は、最新の Development Testing Platform API に加えて、JIRA などのサード パーティ システムの API も活用することで、レポートを処理して生成するためのデータを取得します。 また、このリリースでは、Enterprise Pack 拡張 (PIE スライス、DTP ワークフロー、および Policy Center プラクティス) のための統合インターフェイスと、これまでよりも単純化された Policy Center と DTP の統合が実現されました。 詳細については「Extension Designer」を参照してください。 本リリースでは以下のアーティファクトが更新されました。 詳細については「DTP Enterprise Pack の拡張機能」を参照してください。Extension Designer での SDLC 分析
新規および更新された拡張
PIE スライス
DTP ワークフロー
Policy Center プラクティス
Enterprise Pack のその他の変更点
install-addon
コマンドが実行されます。
REST API の更新
REST API に以下の更新がありました (詳細については changlog を参照してください)。
- grs/api/v1.4/filters: DTP フィルターを作成および管理するための新しい API
- grs/api/v1.4/filters/{id}/resourceGroups (BETA): フィルターのリソース グループを設定するための新しい API。リソース グループは、1 つの以上の ANT ファイル パターンによって定義されたリソース (つまりファイルあるいはフォルダー) の集合です。リソース グループはバージョン 5.3.2 ではベータとして導入されます。バージョン 5.3.3 で、静的解析結果のための新しいウィジェットおよび違反エクスプローラーの拡張と共に正式に導入される予定です。
解決した問題
ID | 説明 |
---|---|
122043 | rulemap.xml をアップロードするときに確認ダイアログが必要 |
* Enterprise ライセンスが必要です。