このセクションでは、 EDI Message Responder ツールについて紹介します。また、このメッセージ レスポンダーに特有の構成オプションについて説明します。

このセクションの内容:

EDI Message Responder ツールとは

EDI Message Responder ツールは、しばしば読み込みが困難である EDI の使用を、 XML の利用を可能にすることによって簡単にするために設計されたメッセージ レスポンダーです。ユーザーの EDI レスポンス ペイロードをXML ドキュメントとしてモデル化できます。レスポンダーはメッセージを送信する前に XML を EDI に自動的に変換します。レスポンダーが EDI メッセージを受信する場合、レスポンダーはメッセージを XML に変換できるので、XPath や連結ツールを使用してメッセージ応答条件を定義できます。メッセージ レスポンダーはプロトコルの種類を問いません。 トランスポート プロトコルまたはレスポンダーにアクセスするための API は、 PVA のデプロイメント構成で定義されます。



EDI Message Responder ツールは、 [レスポンダーの追加] ウィザードで直接作成できます。 


EDI 形式を使用するには、Message Packs ライセンス機能を有効にする必要があります。Message Packs ライセンス機能は EDI レスポンダーおよび XML Converter で EDI フォーマットを有効にします。

EDI フォーマットとは

Parasoft がサポートする EDI フォーマットは、以下の規格をカバーします。

各規格でサポートされるバージョンおよびメッセージ タイプの詳細については、「EDI サポートの詳細」を参照してください。

ベーシック EDIFACT のサポート

ベーシック EDIFACT の利用には、Message Packs ライセンスは必要ありません。ベーシック EDIFACT は、Message Packs ライセンスがカバーするダイアレクトおよびバージョンの一部をサポートします。たとえば、ダイアレクトとしては EDIFACT だけがサポートされており、バージョンとしては 10B、96B、S3、S4 および S41 だけがサポートされています。 

注意: ベーシック EDIFACT の変換と EDI の変換では、同じ EDI データから異なる XML 表現が生成されます。結果として、「ベーシック EDIFACT」を使用して EDI を XML に変換し、「EDI」の変換を使用して EDI に戻すことはできません。同様に、「EDI」を使用して EDI を XML に変換し、「ベーシック EDIFACT」を使用して EDI に戻すことはできません。 

ワークフロー

EDI Message Responder ツールの構成に使用できるワークフローは 2 つあります。

既存の Literal EDI メッセージ

(推奨) すでにリテラルな EDI メッセージがある場合には、次の操作を行います。

  1. 新しい EDI Message Responder ツールを作成します。
  2. リテラル モードに切り替え、EDI メッセージを貼り付けます。
  3. フォーム入力またはフォーム XML モードに切り替えます。すると、入力したメッセージに基づいてビューに値が設定されます。メッセージを任意に構成し、パラメータライズできます。

ゼロから EDI メッセージを作成

ゼロから EDI メッセージを作成するには、次の操作を行います。

  1. 新しい EDI Message Responder ツールを作成します。
  2. [ダイアレクト][バージョン]、および [メッセージ タイプ] フィールドを使用してメッセージ タイプを選択します。選択されたタイプに従ってフォーム入力ビューが設定されます。
  3. フォーム入力ビューを使用して手動でメッセージを指定します。

フォーム入力ビューは、選択されたメッセージ タイプのスキーマに従ってメッセージを制限し、メッセージに含まれていないフィールドを追加できないようにします。また、フィールドに対してサポートされていない値型を使用しようとした場合、警告を発します (たとえば integer フィールドに string を入力しようとした場合など)。フォーム XML ビューでは、これらのチェックは行われません。

Virtualize は、選択したメッセージ タイプに従って、最小限の有効な EDI メッセージしか生成しないため、メッセージで使用されるフィールドを手動で追加する必要がある場合が多いでしょう。生成されるメッセージにはデフォルト値が含まれていますが、手動で変更することができます。フォーム入力ビューで右クリック メニューの [データ投入] オプションを使用することは、通常は推奨されません。このオプションを使用すると、すべての任意フィールドがメッセージに追加されますが、有効なデフォルト値が追加されるとは限りません。[データ投入] オプションを使用した後、メッセージを確認して各フィールドに値を入力する必要があります。多くの EDI メッセージの場合、そのような作業は非常に煩雑です。

レスポンスの指定 

レスポンスを指定する際に推奨されるワークフローについては、「Workflows」を参照してください。

フォーム入力ビューまたはフォーム XML ビューからリテラルビューに切り替えた場合、フォーム入力ビューまたはフォーム XML ビューの内容は自動的にネイティブ形式に変換され、リテラル ビューに表示されます。リテラル ビューの内容をフォーム入力ビューまたはフォーム XML ビューで表示すると、自動的に XML 形式に変換されます。  

EDI 形式モードでは、EDI メッセージをリテラル ビューに貼り付けてからフォーム 入力ビューまたはフォーム XML ビューに切り替えた場合、メッセージタイプが自動的に検出され、[ダイアレクト][バージョン][メッセージ タイプ] コンボ ボックスに自動的に値が設定されます。 



EDI Message Responder ツールは、他のメッセージ レスポンダーを構成するときのように構成できます。標準のメッセージ レスポンダーの振る舞い (応答条件、パフォーマンス プロファイル、など) を構成する詳細については、「メッセージ レスポンダーの概要」を参照してください。


カスタム EDI メッセージを送信する場合、フォーム XML ビューを使用すると、フォーム入力ビューでは入力できないカスタム フィールドを追加できます。

リテラル ビューにメッセージを貼り付けてからフォーム入力ビューに切り替えてもフォーム入力ビューに値が表示されない場合、リテラル ビューからフォーム XML ビューに切り替えてください。貼り付けられた EDI メッセージに該当するスキーマを Virtualize が検出できなかった場合、フォーム入力ビューには値が設定されません。しかし、フォーム XML ビューでは、そのようなメッセージもサポートできる場合があります。

変換オプションの指定

EDI 形式では、オプションが空の場合、オプションのデフォルト値を使用して変換が行われます。値が選択または入力されている場合、変換時にその値が使用されます。無効な値が手動で入力された場合、フォーム入力/フォーム XML ビューとリテラル ビューの間で切り替えを行ったときやテストを実行したときにエラーが発生する可能性があることに注意してください。

EDI には、以下の変換オプションがあります。

変換オプションは、ベーシック EDIFACT には適用されないことに注意してください。