Parasoft OWASP Compliance アーティファクトは、OWASP コーディング ガイドラインへの準拠を証明できる、DTP インフラストラクチャのアセットの集合です。このアーティファクトは Security Compliance Pack for DTP 5.4.2 の一部として提供されています。Security Compliance Pack のダウンロードおよびライセンス情報については、Parasoft 製品テクニカル サポート センターまでお問い合わせください。
このセクションの内容:
OWASP Top 10: Ten Most Critical Web Application Security Risks (最も重大なウェブ アプリケーション リスク トップ 10) は、Web アプリケーションのセキュリティを確保するためのコーディング ガイドラインの集合です。OWASP Top 10 は、多くの組織に影響する最も重大な Web アプリケーションのセキュリティ リスクを特定することに特化しています。リスクごとに、OWASP Risk Rating Methodology (OWASP リスク格付手法) に基づいた格付けを用いて、OWASP は違反に起因するセキュリティ脆弱性の可能性およびその技術的インパクトについての情報を提供します。
一般的に受け入れられる命名規則を促進し、混乱を避けるため、OWASP Top 10 のリスクの名称は、可能な限り Common Weakness Enumeration (CWE) の脆弱性に沿ったものになっています。
OWASP Top 10 の詳細については https://www.owasp.org/index.php/Category:OWASP_Top_Ten_Project を参照してください。
このドキュメントは、OWASP Top 10 ガイドライン、CWE、および関連する用語について知識があることを前提とします。
以下のいずれかの Parasoft ツールからのコード解析データが必要です。
前提条件の詳細については「Security Compliance Pack for DTP 5.4.2」を参照してください。
OWASP_Top_10-2017.pdf: Parasoft ルールと OWASP ガイドラインとの関連を示す PDF が次の場所に用意されています: <PACK>/rules/jtest および <PACK>/rules/dottest ディレクトリ
OWASP Compliance は、Security Compliance Pack の一部としてインストールされます (操作手順については「インストール」を参照してください)。アーティファクトをインストールした後、DTP 環境にアセットをデプロイする必要があります。
OWASP Top 10 2917 - .NET および OWASP Top 10 2917 - Java ダッシュボード テンプレートを使用すると、OWASP Top 10 ガイドラインのコンプライアンスをモニタリングする構成済みのウィジェットを簡単に追加することができます (OWASP Compliance Widgets を参照)。ダッシュボード テンプレートは、Security Compliance Pack のインストールの一部として DTP 環境にデプロイされます。ダッシュボード テンプレートが表示されない場合は、DTP サービスを再開始してください (「DTP サービスの停止」および「DTP サービスの開始」を参照)。
アーティファクトに同梱された OWASP ウィジェットは、既存のダッシュボードに追加することもできます。ダッシュボードにウィジェットを追加する方法については「ウィジェットの追加」を参照してください。アーティファクトのデプロイ後、[ウィジェットの追加] オーバーレイの [OWASP] カテゴリに OWASP ウィジェットが表示されます。
以下の設定を使用できます。
タイトル | デフォルトのタイトルの代わりにダッシュボードに表示する新しいタイトルを入力します。 |
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フィルター | ドロップダウン メニューから特定のフィルターまたはダッシュボード設定を選択します。詳細については「フィルターの作成と管理」を参照してください。 |
ターゲット ビルド | ドロップダウン メニューから特定のビルドを選択します。ダッシュボード全体について選択されたビルドがデフォルトで選択されます。ビルドの詳細については「ビルド管理の使用」を参照してください。 |
コンプライアンス プロファイル | コンプライアンス プロファイルを指定します (「プロファイルの設定」を参照)。コンプライアンス プロファイル データはコンプライアンス レポートで使用されます。 |
Exploitability (悪用のしやすさ) | 表示したい攻撃容易性カテゴリ (1 - 3) を選択します。詳細については OWASP ガイドラインを参照してください。OWASP Compliance - Weakness by Status ウィジェットにのみ適用されます。 |
Prevalence (弱点の蔓延度) | 表示したい拡散度カテゴリ (1 - 3) を選択します。詳細については OWASP ガイドラインを参照してください。OWASP Compliance - Weakness by Status ウィジェットにのみ適用されます。 |
Detectability (弱点の検出しやすさ) | 表示したい検出可能性カテゴリ (1 - 3) を選択します。詳細については OWASP ガイドラインを参照してください。OWASP Compliance - Weakness by Status ウィジェットにのみ適用されます。 |
Impact (技術面への影響) | 表示したい影響レベル (1 - 3) を選択します。詳細については OWASP ガイドラインを参照してください。OWASP Compliance - Weakness by Status ウィジェットにのみ適用されます。 |
ダッシュボード テンプレートには、アーティファクトに同梱の OWASP 固有のウィジェットがあるほか、OWASP-Top10-dotTEST.xml および OWASP-Top10-Java.xml ファイル (「OWASP Compliance アセット」を参照) で指定された OWASP コンプライアンス カテゴリを表示するように構成済みの DTP 標準のウィジェットがあります。
このウィジェットは OWASP Compliance アーティファクトに含まれます。OWASP 標準で定義されたリスクに従って違反の分布を示すグラフを表示します。
グラフのセルにマウス ポインタを置くと、指定のリスク レベルについて違反および抑制の数が表示されます。セルをクリックすると、リスクでフィルタリングされた OWASP Compliance Report が開きます。
このウィジェットは OWASP Compliance アーティファクトに含まれます。コードが準拠している OWASP 脆弱性の割合を表示します。ウィジェットをクリックすると、OWASP Compliance Report が開きます。
このウィジェットは OWASP Compliance アーティファクトに含まれます。OWASP Top 10 への準拠の現在のステータスを表示します。
7 種類のステータスがあります。
ウィジェットをクリックすると、OWASP Compliance Report が開きます。
このウィジェットは OWASP Compliance アーティファクトに含まれます。円グラフの赤い部分は、コードが準拠していない脆弱性を表します。緑の部分は、コードが準拠している脆弱性を表します。このウィジェットは、違反と逸脱の数も表示します。
以下の操作を行うことができます。
このウィジェットは、コンプライアンス別にグループ化した違反をツリー マップで表示します。各タイルは色分けされ、1 つのコンプライアンス カテゴリを表します。このウィジェットの設定方法については「Configuring Security Compliance Pack Widgets」を参照してください。
このウィジェットは、DTP 標準の [違反がないルール] ウィジェットの実装です。違反をレポートしていない (準拠している) OWASP 脆弱性にマッピングされた Parasoft ルールの割合を表示します。このウィジェットの詳細については「違反がないルール - サマリー」を参照してください。
ダッシュボードは、OWASP Top 10 用に設定された [カテゴリ - 上位 5 表] ウィジェットのインスタンスを含みます。最も違反の多い OWASP カテゴリを上位 5 つ表示します。このウィジェットの詳細については「カテゴリ - 上位 5 表」を参照してください。
Rules - Top 5 Table
ダッシュボードは、OWASP Top 10 用に設定された [ルール - 上位 5 表] ウィジェットのインスタンスを含みます。最も違反の多い OWASP カテゴリにマッピングされた Parasoft ルールを上位 5 つ表示します。このウィジェットの詳細については「ルール - 上位 5 表」を参照してください。
メインの OWASP Compliance Report は、OWASP コンプライアンス ステータスの詳細を提供し、準拠を証明するための主要文書の役割を果たします。
以下の操作を行うことができます。
Weakness Detection Plan は、OWASP ガイドラインを推進するために使用される静的解析ルールを表示し、各ガイドラインがどのように推進されているかを説明します。このレポートは、コンプライアンス プロファイルで指定されたデータを使用します (「プロファイルの設定」を参照)。プロジェクトに関係する特定の問題をより反映するために、プロファイルで各脆弱性プロパティに関連する値を設定できます。[Analysis Tool] 列には静的解析ルールが表示されます。
標準からの逸脱が文書化され、ソフトウェアの安全性に影響しない限り、コードは違反があっても OWASP 準拠であることができます。逸脱とは、コード中で直接抑制されたコード解析ルール、または DTP の違反エクスプローラーで抑制されたコード解析ルールです。コード中で違反を抑制する方法については、dotTEST または Jtest のドキュメントを参照してください。DTP で違反を抑制する方法については、違反エクスプローラーのドキュメントの「違反の抑制」を参照してください。
OWASP Compliance Report で Deviation Report リンクをクリックすると、Deviation Report が開きます。
Deviations Report は、すべてのガイドラインの ID とヘッダーを表示しますが、抑制されたガイドラインには追加情報を表示します。[Only Deviations] オプションを有効化して、逸脱だけを表示することができます。
このレポートは、コード解析違反の概要を表示するほか、ビルドに関連したテスト結果とカバレッジ情報も表示します。また、データのアーカイブをダウンロードすることもできます。これは、定期的な監査で OWASP への準拠を証明するために使用できるアーティファクトです。
アーカイブをダウンロードするには、ビルドがロックされていなければなりません。このレポートの詳細については「ビルド監査レポート」を参照してください。
モデルとプロファイルは、DTP Enterprise Pack を有効にしてカスタムの計算とデータ処理タスクを実行するアセットです。モデルは、計算で使用される属性を定義し、プロファイルのテンプレートの役割を果たします。モデルとプロファイルの詳細については「モデル プロファイルの使用」を参照してください。
OWASP Compliance アーティファクトには、Parasoft dotTEST および Jtest のコード解析結果用のデフォルトのモデルとプロファイルが同梱されています。モデル/プロファイルは、検出された脆弱性の攻撃容易性、拡散度、および検出可能性に値を割り当てます。また、Parasoft ルールを OWASP 脆弱性にマッピングするためのカテゴリ情報を持ちます。
このプロファイルには、コンプライアンス レポートを生成するために必要な情報、および OWASP アーティファクトと共に出荷されたウィジェット内のデータを表示するために必要な情報が含まれています。ユーザー独自の目標を達成するためにガイドラインを再分類したい場合、または独自のレポート用に追加メタデータを指定したい場合、このプロファイルを変更できます。変更は Weakness Detection Plan で反映されます。
デフォルト プロファイルの複製を作成して複製を変更することを推奨します。
OWASP アーティファクトに同梱のウィジェットを構成する際に、別のプロファイルを選択できます。