このセクションでは、REST および SOA の機能テスト スイートから仮想アセットを作成し、テスト実行時に SOAtest がモニターした振る舞いをエミュレートする方法を説明します。 

仮想アセットについて

SOAtest を使用すると、エミュレート対象の実際のコンポーネントを操作するだけでエミュレートしたいシナリオをモデル化し、そのシナリオを自動的に「仮想アセット」に変換してシナリオをエミュレートできます。作成した仮想アセットは Parasoft Virtualize にデプロイできます。すると、その他の方法ではテスト目的で利用できなかったりアクセスが難しいコンポーネントにいつでもアクセスできるようになります。

たとえば、テスト対象が Amazon Web Services (AWS) と通信するとします。通信対象のサービスをエミュレートするには、実際のサービスと通信するシナリオをモデル化し、エミュレートされたバージョンに「変換」します。エミュレートされたバージョンをローカルにデプロイし、(Amazon に依存することなく) テスト環境で振る舞いを制御することができます。こうすると、エラー条件や現実的な遅延時間などを容易にエミュレートできます。

以下の仮想アセットを作成できます。

仮想アセットの作成

SOAtest のテスト シナリオから仮想アセットを作成するには、次の操作を行います。

  1. 仮想アセットでエミュレートするトラフィックを表した機能テスト スイートを設計します。たとえば、トラフィックからの履歴のリクエスト/レスポンスに基づいてテスト スイートを作成できます。あるいは、エミュレート対象のアプリケーションのコンテキストを考慮した振る舞いを表す一連のイベントを機能テスト スイートとしてセットアップすることもできます。
  2. 仮想アセットを作成するテスト スイートを実行します。
  3. テスト ケース エクスプローラーでテスト スイートのノードを右クリックし、[仮想アセットの作成] をクリックします。
  4. ウィザードが開いたら、必要に応じて仮想アセットのファイル名および場所を変更し、[次へ] をクリックします。
  5. (任意) 仮想アセットが送信レスポンスを決定する際、どのリクエスト メッセージ パラメーターを考慮するかを指定します。(Parasoft Virtualize の) Message Responder ツールの構成で、これらの「関連」値に一致するメッセージを受信したときに仮想アセットが返すレスポンスを参照および設定することができます。

    レスポンス メッセージやリクエストは XML である必要はありません。しかし、リクエスト/レスポンスの応答条件を設定する場合 (つまり、変化するパラメーターを SOAtest に自動的に発見させ、複数のレスポンスに対応する XPath を構成する場合)、リクエストは XML でなければなりません。リクエストが XML ではない場合、仮想アセットは単一のレスポンスで構成されます。

    JMS を使用するテストが複数ある場合、JMS 設定を持つ最初のテストを使用して仮想アセットの JMS 構成が設定されます。

  6. [終了] をクリックします。

SOAtest は、選択されたテスト シナリオを基にして自動的に仮想アセットを作成します。仮想アセットは Message Responder ツールとして実装され、指定された名前の .pva ファイルにグループ化され、指定された場所に保存されます。  生成された Message Responder ツールの .pva ファイルは、指定された場所に追加されます。
『Parasoft Virtualize ユーザーズ ガイド』の説明に従って、仮想アセットのリクエスト/レスポンスのユースケースやエラー条件、遅延時間などをカスタマイズできます。