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OWASP dependency-check は、Java および .NET プロジェクトをスキャンし、既知の脆弱なコンポーネントの使用を特定するオープンソースのツールです。Parasoft OWASP Dependency Check Pack は、OWASP dependency-check ツールの結果を読み取り、標準化されたフォーマットで Parasoft DTP に脆弱性をレポートします。これにより、DTPはウィジェットにデータを表示し、脆弱性に対処するための修復パスを提供できます。
脆弱性は、DTP で OWASP Top 10 2021 A6: Vulnerable and Outdated Components ガイドラインの違反としてレポートされます。OWASP Dependency Check Pack のデータを Parasoft Jtest または dotTEST のコード解析結果とマージして、OWASP セキュリティ コンプライアンス イニシアチブを完全に実装します。
DISPLAY
変数を設定し、xhost
コマンド (xtest +
の実行) のアクセス制御を無効にする必要があります。この設定は、HTML レポートの概要の画像を正しく表示するために必要です。OWASP Dependency Check Pack は Parasoft Security Bundle に同梱されています。
DTP で OWASP dependency-check のルール ドキュメントを表示するには、OWASP Dependency Check Pack に同梱されているルールを DTP のルール ディレクトリにコピーする必要があります。
<DEPENDENCY_CHECK_INSTALL>/rulesdoc/dependencycheck/ ディレクトリの内容を <DTP_INSTALL>/tomcat/webapps/grs/rulesdoc/ ディレクトリにコピーします。
ルールをコピーした後、OWASP dependency-check の違反に関連するドキュメントが 違反エクスプローラー の [ドキュメント] タブなどの DTP インターフェイスで利用できるようになります。
OWASP Dependency Check Pack は個別のツールであり、ライセンスを取得して結果を DTP プロジェクトに送るために DTP に接続する必要があります。インストール ディレクトリにある settings.properties ファイルで以下の設定を指定します。
DTP サーバーのホスト名を指定します。
DTP のポート番号を指定します。デフォルトは 8443 です。
DTP 認証用のユーザー名を指定します。
DTP 認証用のパスワードを指定します。-encodepass
パラメーターを付けて dependency.sh または dependency.bat を実行することで、DTP パスワードを暗号化できます。例:
./dependencycheck.sh -encodepass=<mypassword>
結果をリンクする 既存の DTP プロジェクト名を指定します。
データを関連付けるビルドを指定します。正確な結果を得るために、ビルド ID は静的解析ツールで設定されているビルド ID と一致している必要があります。
まだ行っていない場合は、OWASP dependency-check を実行します。結果は XML ファイルに出力する必要があります。OWASP Dependency Check Pack を使用してこれらの結果を Parasoft DTP に送信するには:
-results.file
パラメーターを使って OWASP dependency-check の結果を指定して、.BAT または .SH スクリプトを実行します。例:
./dependencycheck.sh -results.file="/Users/admin/Desktop/dependency_check.xml" |
-results.file
が唯一の必須パラメーターですが、次の任意のパラメーターを渡すことができます。
-parasoft.local.storage.dir
この設定は、生成されたログ ファイルの場所を指定します。推奨する場所は ${project.base.dir}/.dependencycheck
です。
例:
-parasoft.local.storage.dir=.dependencycheck
-settings
デフォルトでは、OWASP Dependency Check Pack はインストール ディレクトリ内の settings.properties ファイルを参照しますが、この設定を使用して別の構成ファイルを指定することもできます。例:
-settings=C:\my-team-configs\my-settings.properties
OWASP Dependency Check Pack を実行した後、結果は 2 種類の方法で出力されます。
上記の「結果の表示」で説明したように、OWASP Dependency Check Pack の実行後、結果は OWASP Top 10 2021 A6: Vulnerable and Outdated Components ガイドラインの違反として DTP に送信されますが、これを OWASP Top 10 2017 A9: Using Components with Known Vulnerabilities ガイドラインの違反として送信するように変更することが可能です。そのためには、<dependency check pack install folder>\etc\dependencycheck-settings.properties
ファイルを以下の手順で編集します。
次の行のコメントを解除します。
rules.provider_dependencycheck.data=${env_var:ANALYZER_HOME}/rules/builtin/dependencycheck-owasp-2017-A9-rulesmap.xml |
次の行をコメントアウトします。
rules.provider_dependencycheck.data=${env_var:ANALYZER_HOME}/rules/builtin/dependencycheck-owasp-2021-A6-rulesmap.xml |