SOAtest では、ベンダー固有の BPEL デプロイメント ファイルからテスト ケースを作成できます。テストを作成した後、さまざまな BPEL プロセスのテスト観点に合わせてテストを組み合わせ、テスト スイートを構成することができます。

BPEL ファイルから以下のタイプのテストを作成できます。

BPEL セマンティクス テスト

BPEL セマンティクス テストは、BPEL Semantics Validator を使用します。BPEL Semantics Validator は、スキーマ妥当性確認による構文的な正しさを検証する静的解析ツールであり、要素や属性が XML スキーマに適合しているかどうかを検証します。さらに、BPEL Semantics Validator は、XML スキーマでは強制されていないが、BPEL 仕様によって課される制約を明示的に検証します。BPEL Semantics Validator は以下のようなエラーを発見します。

  • BPEL、WSDL、および XML スキーマ タイプへの未解決の参照
  • 開始アクティビティ、相関、スコープ、変数、リンク、およびパートナー リンクに関する制約への違反
  • 割り当てにおける互換性のない型
  • 埋め込まれた XPath 表現のエラー

WSDL テスト

BPEL は Web Services Description Language (WSDL) を使用して送信および受信メッセージを定義します。SOAtest の BPEL ウィザードは、BPEL のプロセス デプロイメント ファイルから WSDL 参照を探します。ウィザードは、参照されている WSDL ファイルごとに WSDL スキーマの妥当性、セマンティックな妥当性、WS-I interoperability を検証するテストと回帰コントロールを作成します。

BPEL プロセス テスト

BPEL プロセス テストは、デプロイされた BPEL プロセスにアクセスする外部のビジネス パートナーをエミュレートします。SOAtest の BPEL ウィザードは、BPEL ファイルおよび WSDL ファイルなどのプロセス デプロイメント ファイルを確認します。ウィザードは、プロセスのパートナー リンクの記述を、プロセスを外部から呼び出すための WSDL ポート タイプおよびプロトコル バインディングにマッピングします。その後、ビジネス プロセスのポート タイプのオペレーションごとにテストを作成します。

BPEL パートナー テスト

BPEL プロセスが正しく動作するかどうかは、ビジネス パートナーが正しく動作するかどうかに直接的に依存します。ビジネス パートナーの振る舞いに変化があった場合、BPEL プロセスが失敗する可能性があります。このような失敗の原因を突き止めるのには、時間がかかる場合があります。BPEL プロセスのテスト スイートに BPEL パートナー テストを含めると、BPEL プロセスのコンポーネントとして BPEL パートナーをテストし、ビジネス パートナーのエラーや予期しない振る舞いを開発ライフサイクルの早い段階で検出できます。

SOAtest の BPEL ウィザードは、BPEL ファイルおよび WSDL ファイルなどのプロセス デプロイメント ファイルを確認します。ウィザードは、プロセスのパートナー リンクの記述を、プロセスを外部から呼び出すための WSDL ポート タイプおよびプロトコル バインディングにマッピングします。その後、ビジネス パートナーごとにテスト スイートを作成します。テスト スイートには、パートナーのポート タイプに宣言されたオペレーションごとに 1 つのテストが作成されます。

BPEL Process Deployment Artifacts からテスト スイートを自動作成

BPEL プロセス デプロイメント ファイルからテストを生成するには、次の操作を行います。

  1. テスト作成ウィザードで [その他] > [BPEL] オプションを選択します。テスト作成ウィザードにアクセスする方法については、以下を参照してください。
  2. BPEL ウィザード ページで、[BPEL エンジン] ドロップダウン メニューからテスト対象の BPEL プロセスがデプロイされている BPEL エンジンのタイプを選択します。
    • [BPEL エンジン] ドロップダウン メニューから [BPEL Maestro] を選択した場合、次の操作を行います。
      • [BPEL URL] フィールドに BPEL ファイルの URL を入力します。
      • [パブリック WSDL URL] フィールドにパブリックな WSDL の URL を入力します。
    • [BPEL エンジン] ドロップダウン メニューから [Active BPEL] を選択した場合、次の操作を行います。
      • [デプロイメント記述子ファイル] に BPEL プロセスのデプロイメント記述子ファイル (.pdd ファイル) の場所を入力します。
      • [BPEL ファイル] に BPEL ファイルの場所を入力します。
      • [エンジン URL] に Active BPEL 2.0 がデプロイされている URL を入力します。たとえば、Active BPEL 2.0 を http://mybpelhost:8080 というアドレスの Tomcat サーブレット コンテナーで実行するようインストールした場合、Active BPEL 2.0 のエンジン URL は http://mybpelhost:8080/active-bpel となります。ブラウザーでアドレスを開いて、URL が正しいことを確認してください。URL が正しい場合、Administrative Servlets パネルが表示されるはずです。
    • [BPEL エンジン] ドロップダウン メニューから [Generic BPEL] を選択した場合、次の操作を行います。
      • [BPEL URL] フィールドに BPEL ファイルの URL を入力します。
      • [パブリック WSDL URL] フィールドにパブリックな WSDL の URL を入力します。
      汎用的な BPEL エンジンの場合、WSDL ポート マッピングへの BPEL パートナー リンクや、BPEL ビジネス パートナーのポートおよびポート タイプは、BPEL プロセスのパブリック WSDL 以外の WSDL ファイルに宣言されている可能性が高いでしょう。この場合、それらの依存先の WSDL を [任意のパラメーター] ダイアログに入力します。このダイアログを表示するには、[任意のパラメーター] ボタンをクリックし、[追加] をクリックして、表に新しく追加された行に依存先の WSDL URL を入力します。必要に応じていくつでも依存先の WSDL を追加できます。
  3. 作成するテストのカテゴリを選択します。
    • BPEL セマンティクス テストの作成: BPEL ファイルのセマンティックな妥当性およびスキーマの妥当性を検証します。
    • WSDL テストの作成: BPEL デプロイメント ファイルで参照されている WSDL ファイルに対してスキーマの妥当性、セマンティックな妥当性、WS-I interoperability、およびレグレッションを検証します。
    • BPEL プロセス テストの作成: デプロイされた BPEL プロセスにアクセスする外部のビジネス パートナーをエミュレートします。
    • BPEL パートナー テストの作成: BPEL プロセス パートナーを直接的にテストできます。
  4. [終了] ボタンをクリックします。SOAtest は、BPEL のプロセス デプロイメント ファイルを確認し、選択された BPEL プロセスに対するテスト スイートを自動生成します。
  • No labels