このセクションの内容:
はじめに
リポジトリへデータを投入する最も一般的な方法は、[Generate Parameterized Messages] ウィザードを、テスト スイートまたは仮想アセットを作成するときに使用することです。ただし、Data Repository Tool を使用してデータ リポジトリを構造化し、Excel、WSDL、スキーマ ファイルからデータを投入することもできます。Data Repository Tool は、どのデータをインポートするか、どのようにそれを構成するか、そしてどのリポジトリ データ ソースにインポートしたデータを含めるかを指定します。
ユース ケースの確認
- Data Repository Tool の機能は、SQL データ セットには適用されません。データベースの記録から仮想アセットを作成する方法の詳細については、「データベースの記録から SQL レスポンダーを作成」を参照してください。
- Data Repository Tool は、データ リポジトリを使用してパラメータライズされた仮想アセットを作成するためのものではありません。トラフィックからパラメータライズされたメッセージ レスポンダーを作成する方法の詳細については、「パラメータライズされたメッセージ レスポンダーのトラフィックからの作成」を参照してください。
Excel からインポートする準備
Excel ファイルからデータを正常にインポートするには、追加の準備が必要です。
構造の定義
Data Repository Tool がデータ レコード タイプの階層を認識するためには、少なくとも 1 つのワークシートに、<child_sheet_name> dsref * というラベルの付いたヘッダーを持つ列が必要です。これは、ワークシートの行を親ノードとします。<child_sheet_name>
の値は、データの子行を含むシートの名前を参照する必要があります。チャイルド シート( <child_sheet_name>
で参照されるシート) には、ParentIndex
というラベルが付いたヘッダーのある列を含める必要があります。この列のセルは、親シートの行に対応する数値です。「Example」を参照してください 。
ワークシートの dsref * 列と ParentIndex 列は、Data Repository Tool 構成の [Join Column] フィールドと [Parent Join Column] フィールドに対応しています( Configuring Nodes を参照)。
例
次の例では、Categories シートに Lessons シートを参照する dsref * 列が含まれており、Lessons のデータの行が Categories の行の子であることを示しています。
A | B | |
---|---|---|
1 | Category | Lessons dsref* |
2 | test automation | |
3 | service virtualization | |
4 | environment management | |
5 | static analysis | |
6 | unit testing | |
Categories |
Lessons シートには ParentIndex 列があり、その値は Categories シートの行に対応しています。Data Repository Tool は列のヘッダー行を無視するので、列挙は Categories シートの 2 行目から始まります。
A | B | C | D | |
---|---|---|---|---|
1 | ID | Lesson | Schedule | ParentIndex |
2 | AT-1 | Introduction to Automated Testing | Mondays | 1 |
3 | AT-2 | Intermediate Automated Testing | Wednesdays | 1 |
4 | AT-3 | Advanced Automated Testing | Fridays | 1 |
5 | SV-1 | Introduction to Service Virtualization | Mondays | 2 |
6 | SV-2 | Intermediate Service Virtualization | Wednesdays | 2 |
7 | SV-3 | Advanced Service Virtualization | Fridays | 2 |
8 | EM-1 | Introduction to Environment Management | Mondays | 3 |
9 | EM-2 | Intermediate Environment Management | Wednesdays | 3 |
10 | EM-3 | Advanced Environment Management | Fridays | 3 |
11 | SA-1 | Static Analysis for Beginners | Mondays | 4 |
12 | SA-2 | Intermediate Static Analysis Techniques | Wednesdays | 4 |
13 | SA-3 | Advanced Static Analysis Techniques | Fridays | 4 |
14 | UT-1 | Unit Testing for Beginners | Mondays | 5 |
15 | UT-2 | Intermediate Unit Testing Techniques | Wednesdays | 5 |
16 | UT-3 | Advanced Unit Testing Techniques | Fridays | 5 |
Lessons |
このサンプル ファイルが Data Repository Tool によって処理されると、次の構造が適用されます。
- test automation
- AT-1, Introduction to Automated Testing, Mondays
- AT-2, Intermediated Automated Testing, Wednesdays
- AT-3, Advanced Automated Testing, Fridays
- service virtualization
- SV-1, Introduction to Service Virtualization, Mondays
- SV-2, Intermediate Service Virtualization, Wednesdays
- SV-3, Advanced Service Virtualization, Fridays
- environment management
- EM-1, Introduction to Environment Management, Mondays
- EM-2, Intermediate Environment Management, Wednesdays
- EM-3, Advanced Environment Management, Fridays
- static analysis
- SA-1, Introduction to Static Analysis, Mondays
- SA-2, Intermediate Static Analysis, Wednesdays
- SA-3, Advanced Static Analysis, Fridays
- unit testing
- UT-1, Introduction to Unit Testing, Mondays
- UT-2, Intermediate Unit Testing, Wednesdays
- UT-3, Advanced Unit Testing, Fridays
dsref* および ParentIndex 列の詳細については、「さまざまなサイズの配列のパラメータライズ (SOAtest)」または「さまざまなサイズの配列のパラメータライズ (Virtualize)」を参照してください。
プリミティブ リストのサポート
[フィールド タイプ] 設定を使用して、列をプリミティブ リスト、レコード リスト、および配列としてインポートするように Data Repository Tool を構成できます( Configuring the Data Repository Tool を参照)。次の条件が当てはまる場合、[フィールド タイプ] 設定が使用可能になります。
- 子ワークシートには 1 つの列のみが含まれます。
- 子ワークシートの名前は、シートの最初の列と同じです。
次の例では、Excel ファイルをインポートするように Data Repository Tool を構成すると、Videos ノードに [フィールド タイプ] オプションが表示されます。
ツールの構成手順で、Videos ノードのフィールド タイプを選択できます。
Null および除外値
次の文字列は、null( XMLトラフィックの場合は nil)として解釈される予約値です。
- [parasoft_null]
- [null]
次の文字列は、メッセージ タイプに関係なく、生成されたメッセージから値を除外する予約値です。
- [parasoft_exclude]
- [exclude]
URL パラメーター データ ソース応答条件での [parasoft_exclude] の動作の詳細については、「不在/空のフィールドとパラメーターの照合」を参照してください。
Data Repository Tool の追加
- データのインポート先であるデータ リポジトリ サーバーが実行されていることを確認します。
新しいプロジェクトまたは既存のプロジェクトで、空のテストスイートまたはアクション スイートを含む、新しい .tst ファイルまたはセットアップ アクション ファイルを作成します。「プロジェクト、.tstファイル、テスト スイートの追加」または「プロジェクト、.tstファイル、テスト スイートの追加」を参照してください。
- スイートに新しいリポジトリ データソースを追加します。「リポジトリ データ ソースの作成」を参照してください。
データソースを開き、データをインポートするためのターゲット データ セットを指定します。サーバー上の既存のリポジトリは、リポジトリ ビューで参照できます (「Virtualize のビュー」および 「SOAtest のビュー」 を参照)。 指定されたリポジトリ名またはデータ セットが存在しない場合は、実行時に作成されます。
テスト スイート または アクション スイート ノードを右クリックし、[新規追加] > [テスト] または [アクション] を選択します。
- Data Repository Tool を選択し、 [次へ] をクリックします。データと構造の初期化オプションを構成します。「Configuring Initialization Options」を参照してください。
- [終了] をクリックし、Data Repository Tool を設定します。
Excel ファイルに基づいてデータと構造を初期化した場合、ブックは Excel データソースとしてインポートされ、ツールはデータに従って構成されます。ツールを実行する前に、ツールの構成を確認し、必要に応じて設定を変更してください( Data Repository Tool の構成 を参照)。
初期化オプションの設定
Data Repository Tool を作成するときに、次の初期化設定を行うことができます。この設定は、インポートしたデータ構造を初期化する方法を決定します。
次からデータを初期化 |
|
---|---|
次から構成を初期化 |
WSDL とスキーマを指定するときは、定義ファイルを指定し、[タイプ] メニューからデータ型定義を選択します。 |
Join column | Excel ファイルから初期化する場合は、[Join column] フィールドに Excel シート間の関係を示す列の名前を指定します。デフォルトでは、Join 列は ParentIndex 列ですが、親の行を参照するための値を含む別の列を指すこともできます。詳細については「構造の定義 を参照してください。 |
Data Repository Tool の設定
ターゲット リポジトリが、作成したリポジトリ データソースに設定されていることを確認します( Adding the Data Repository Tool を参照)。
データ処理オプション
[ツール設定] > [オプション] セクションで、データを処理するためのモードを有効にします。
- 追加: 既存のセットのデータにレコードを追加します。既存のレコードは変更されません。
- 上書き: [Overwrite] モードで一致するレコードを検知した場合は、データは上書きされます。
- 削除: 一致するレコードを削除します。
データ構造の構成
データや構造を初期化せずに Data Repository Tool を作成した場合、デフォルトの新規 ノードがパネルに表示されます。
ノードをクリックして、その構成オプションにアクセスします( 「Configuring Nodes」を参照)。
ツールの作成中に Excel から構造を初期化した場合、その構造はすでに適用されています。パネルからノードを選択し、必要に応じて構成できます( Configuring Nodes を参照)。
[データのインポート] パネルで [追加...] と [削除] をクリックして、ノードをデータ ツリーに手動で追加できます。既存のノードを右クリックして、ノードを削除したり、子ノードを追加したりすることもできます。
ノードの設定
データ ツリーの各ノードは、インポートするソース データの一部を表します。初期化画面のオプションの 1 つに基づいてデータを初期化することを選択した場合(Configuring Initialization Options)、このセクションは自動的に構成されますが、ツールを実行する前に、必要に応じて次の設定を変更できます。
使用可能な設定は、ノードの関係によって異なります。
名前 | ノードの名前を指定します。 |
---|---|
データ ソース | データの初期化に使用する Excel ブックを指定します (「Configuring Initialization Options」を参照)。[なし] オプションが有効になっている場合、このフィールドは空になり、データ ソース エディターを使用してデータを手動で追加する必要があります (「リポジトリ構成とコンテンツの参照/修正」を参照)。 |
シート名 | Excel からインポートするときにシート名を指定します。 |
Join column | Excel シート間の関係を示すために使用する列の名前を指定します。デフォルトでは、ParentIndex 列が使用されます (「Defining the Structure」を参照)。 レコードの Join Column の値が Parent Join Column レコードの値と一致する場合、そのレコードは親レコードの子になります。 この設定は、列レベルのノードでは使用できません。 この設定は、ツリーのルートにあるワークシート レベルのノードには構成できません。 |
Parent Join Column | Excel シート間の関係を示すために使用される親ノードの列を指定します。デフォルトでは、値は <Row Number> に設定されています。これは、列が親の行の番号を指すことを指定します。 レコードの Join Column の値が Parent Join Column レコードの値と一致する場合、そのレコードは親レコードの子になります。 この設定は、列レベルのノードでは使用できません。 この設定は、ツリーのルートにあるワークシート レベルのノードには構成できません。 |
データ列 | データを含む列の名前を指定します。 |
フィールド タイプ | データをインポートするタイプを指定します。以下のタイプを指定できます。
型の詳細については「リポジトリ構成とコンテンツの参照/修正」を参照してください。 |
データセット キーの指定
データセット キーを使用すると、Virtualize のレスポンダー応答条件のために使用するキー列を指定できます。これらの列は、後で [データソース応答条件] タブで選択できます。
ここでキー列を指定しない場合は、後でデータ エディターで追加できます。
詳細については [レスポンダー応答条件] タブ を参照してください。
ツールの実行
Data Repository Tool を選択し、ツールバーの [実行] ボタンをクリックします。インポートの詳細については、[コンソール] ビューにレポートされます。
インポート中に発生した問題は、 [テストの進捗] ビューにレポートされます。たとえば、稼働していないリポジトリ サーバーにデータをインポートしようとした場合には、次のメッセージがレポートされます。