リリース日: 2017年6月1日
Development Testing Platform
コード ベースへの変更が招くリスクを管理することを継続して重視しつつ、本リリースの DTP は以下の点で機能拡張されました。
- 変更エクスプローラーでの静的解析結果の追加
- テスト コンフィギュレーション インターフェイスでのルールのカスタマイズ (つまりルール マップ) のサポート
- 異なるテスト技法に対する結果とカバレッジ データの管理に関する拡張
- DTP のダッシュボードと管理インターフェイスに対するユーザビリティの拡張
- スケーラブルなデプロイ インテリジェント解析のために PIE と Policy Center を DTP Enterprise Pack に統合
- フィルターの管理とリソース グループの定義のための新しい REST API
変更エクスプローラーでの変更のコンテキストの理解
バージョン 5.3.1 で導入された変更エクスプローラー ビューでは、ソース管理システムとは独立して、DTP で直接コード ベースの変更をすぐに参照できます。従来のピア レビュー システムとは対象的に、変更エクスプローラーでは DTP が集積したデータを利用して、コードの拡張について従来よりも深い洞察が可能であり、変更に関係するコンテキストが提供されます。変更エクスプローラーは静的解析違反をオーバーレイするようになったため、ユーザーはコードの変更のコンテキストで素早く違反を参照できます。ユーザーは、新しい違反の侵入を特定したり、いつ違反が修正されたかを確認したり、静的解析違反に関して変更がなかったことを検証したりすることができます。
柔軟なルールのカスタマイズ
内部あるいは業界の標準規格 (たとえば MISRA C 2012) への準拠を達成するために静的解析をデプロイするには、多くの場合、適切な標準規格にしたがって、レポートされた違反をマッピングおよびカテゴリ分けする必要があります。ルール マップを使用すると、DTP Engine が実行する静的解析ルールのプロパティ (重要度やカテゴリ) を変更し、テスト コンフィギュレーションと関連付けることができます。テスト コンフィギュレーションのインターフェイスが拡張され、複数のルール マップをサポートするようになりました。そのため、組織にとって重要なポリシーを簡単に実装できるようになりました。さらに、ルール マップの構成用インターフェイスが拡張され、従来より直感的に静的解析レポートをカスタマイズできます。詳細については「ルール マップ」を参照してください。
テスト結果とカバレッジの管理とマージ
異なるテスト技法にまたがってカバレッジ データとテスト データをマージし相関させるのは DTP の主要な機能です。マージされて相関されたカバレッジによって、どのようにテストが実行されたかに関係なく、テスト カバレッジの全体像を把握できます。
DTP は「カバレッジ イメージ」という概念を利用して、テスト実行に関連付けられたカバレッジ データを特定します。ダッシュボードにカバレッジ データを表示できるよう、カバレッジ イメージはフィルターにリンクされます。DTP 5.3.2 では、1 つのフィルターに複数のカバレッジを関連付けることができるようになり、従来よりもさらに柔軟に、さまざまな方法でカバレッジ データの累積や細分化を定義できます。たとえば、単体テスト、機能テスト、および回帰テストのイメージを 1 つのフィルターに関連付けて、1 つのウィジェットでカバレッジの詳しい内容を参照できます。詳細については「カバレッジ イメージとフィルターの関連付け」を参照してください。
複数のカバレッジ イメージのサポートに加えて、DTP にはさらに細かくテスト結果をカテゴリ分けできる機能が用意されています。テスト エクスプローラーと各テスト ウィジェットが、単体テスト、機能テスト、手動テスト、その他のテスト タイプを区別できるようになったほか、それらのテストを 1 つのデータ セットとして集約できるようになりました。
DTP ダッシュボードと管理の拡張
- “MISRA C 2012” ダッシュボード テンプレートのレイアウトが更新されました。
- MISRA C 2012 認証キットの一部として、新しい ‘MISRA Compliance Reports’ が Parasoft マーケットプレースで公開されました。
- DTP ダッシュボードの URL が更新され、共有と再利用が簡単になりました。クエリー文字列で直接フィルターを設定できます (たとえば http://<dtp_server>/grs/dtp/dashboards/1006?filterId=78)。
- Report Center の管理インターフェイスに、フィルターを管理及び作成するための新しいインターフェイスが追加されました。
DTP Enterprise Pack (以前の PIE + Policy Center)*
DTP Enterprise Pack は、Process Intelligence Engine (PIE)、Policy Center、およびカスタム DTP ワークフローを 1 つのフレームワークに統合します。DTP Enterprise Pack の中核を成すのが Extension Designer (以前の PIE Slice Designer) です。Extension Designer は、PIE スライス、DTP ワークフロー、および Policy Center プラクティスを作成および管理するための統合インターフェイスを提供します。
詳細については「DTP Enterprise Pack」を参照してください。
Extension Designer は、スタンドアロンのデータ処理ロジックを作成して管理するためにインターフェイスを提供します。このロジックは「ワークフロー」または「スライス」と呼ばれ、潜在的に問題があるコード箇所を可視化するだけでなく、潜在的に問題のあるプロセスも可視化します。 Extension Designer 5.3.2 は、最新の Development Testing Platform API に加えて、JIRA などのサード パーティ システムの API も活用することで、レポートを処理して生成するためのデータを取得します。 また、このリリースでは、Enterprise Pack 拡張 (PIE スライス、DTP ワークフロー、および Policy Center プラクティス) のための統合インターフェイスと、これまでよりも単純化された Policy Center と DTP の統合が実現されました。 詳細については「Extension Designer」を参照してください。 本リリースでは以下のアーティファクトが更新されました。 詳細については「DTP Enterprise Pack の拡張機能」を参照してください。 PIE 1.x からより新しいバージョンの Extension Designer にアップグレードするには、データベースとフローを手動で移行する必要があります。 Endpoint ノードはこのリリースで新たに追加されました。Endpoint ノードは、フル スタックの Web コンポーネントを作成するために必要なすべての機能をカプセル化するサービス エンド ポイントを公開します。このノードは "http in" ノードとして振る舞いますが、実際のエンドポイントは UUID の代わりにユーザーから抽象化されます。代わりに、ユーザーは エンドポイントに関連付けるべきフロントエンド UI コンポーネントの選択と作成に集中するだけでなく、そのようなコンポーネントを推進するデータを生成するフローの実装に集中します。これは、ユーザーから実装の詳細を抽象化し、ユーザーがビジネス ロジックにのみ集中することを可能にします。 機能: Event In ノードで置き換えられました。 Event Out ノードで置き換えられました。 Event In および Event Out ノードで置き換えられました。 Event In/Out ノードはこのリリースで新たに追加されました。Event In/Event Out ノードは Extension Designer 独自の MQTT イベント ブローカーに接続し、サービスまたは外部コンポーネント間でイベントを管理します。また、起動時に DTP のイベント ブローカーをサブスクライブするため、ユーザーが DTP イベントをサブスクライブするために個別の DTP 接続を用意する必要はありません。 アーキテクチャ面での変更によって、内部的な PIE イベントはすべて Extension Designer イベント ブローカーのカスタム イベントに置き換えられました。 DTP イベントは “DTP” グループと共に使用できます。詳細についてはノードの説明を参照してください。 DTP イベントの詳細については「DTP イベントのサブスクリプション」を参照してください。 ビルトインの PIE イベントは利用できなくなりました。新規の違反イベントと修正済みの違反イベントは、Extension Designer のメニューから [読み込み] > [ライブラリ] > [ Common] > [Violation Events] を選択してデプロイすることができます。DTP 5.3.0 より、API の更新を受けて、再発する違反のイベントはサポートされなくなりました。 「Event In」を参照してください。 ノードはこのリリースで新たに追加されました。このノードは、Policy Center REST API を介した Policy Center とやり取りを可能にするために Policy Center のプラクティス (Policy Center Practice - Code Coverage など) によって使用されます。 Profile Search ノードで置き換えられました。 Model Settings ノードは Profile Search ノードで置き換えられました。プロパティの変更はありませんが、PIE Slice Designer (バージョン 1.x) から古いフローをインポートすると、エラーが発生します。 Profile Search ノードを使用するには、Model Settings ノードを使用するフローを再構成してください。 このリリースで削除されました。静的解析ペイロードをフィルタリングするために、function の lodash ライブラリを使用できます。lodash ライブラリの詳細については、「ノードの使用」の function ノードの説明を参照してください。lodash の使用例については「違反のメタデータの更新」を参照してください。 このリリースで削除されました。詳細については「Project Filter」を参照してください。 このリリースで削除されました。詳細については「Project Filter」を参照してください。 このリリースで削除されました。このノードは DTP REST API バージョン 1.2 以前とのみ互換性があります。 詳細については「REST API」ドキュメントを参照してください。 メタデータの設定の詳細については、[読み込み] > [ライブラリ] > [Examples] > [Static Analysis Prioritization] を選択して説明を参照してください。 このリリースで削除されました。このノードは DTP REST API バージョン 1.2 以前とのみ互換性があります。 詳細については「REST API」ドキュメントを参照してください。 メタデータの設定の詳細については、[読み込み] > [ライブラリ] > [Examples] > [Dynamic Analysis Metadata] を選択して説明を参照してください。 Mail ノードで置き換えられました。 PIE Mail ノードを置き換えます。 複数のサービス インスタンスで堅牢なイベントを管理するための新しいイベント ブローカー。 Extension Designer での SDLC 分析
新規および更新された拡張
PIE スライス
DTP ワークフロー
Policy Center プラクティス
Enterprise Pack ノードの変更点
Endpoint ノード
PIE Event In
PIE Event Out
DTP MQTT
Event In
Event Out
PC REST API (新規)
Model Settings
Profile Search
Project Filter
Violation Filter
Violation Grouper
Prioritization View
Test Case Metadata
PIE Mail
Mail
Enterprise Pack のその他の変更点
install-addon
コマンドが実行されます。
REST API の更新
REST API に以下の更新がありました (詳細については changlog を参照してください)。
- grs/api/v1.4/filters: DTP フィルターを作成および管理するための新しい API
- grs/api/v1.4/filters/{id}/resourceGroups (BETA): フィルターのリソース グループを設定するための新しい API。リソース グループは、1 つの以上の ANT ファイル パターンによって定義されたリソース (つまりファイルあるいはフォルダー) の集合です。リソース グループはバージョン 5.3.2 ではベータとして導入されます。バージョン 5.3.3 で、静的解析結果のための新しいウィジェットおよび違反エクスプローラーの拡張と共に正式に導入される予定です。
解決した問題
ID | 説明 |
---|---|
122043 | rulemap.xml をアップロードするときに確認ダイアログが必要 |
* Enterprise ライセンスが必要です