次の操作手順は、バージョン 6.0 以降のアプリケーション サーバーに適用できます。この操作手順は、最も一般的で推奨される方法である WebSphere Data Source データベース接続フレームワークを利用するアプリケーションに適用されます。アプリケーションが WebSphere のフレームワークを迂回して直接データベースに接続する場合 ( つまり独自に JDBC ドライバーおよび接続をインスタンス化して管理する場合) は、「スタンドアロンアプリケーションまたはその他のアプリケーション サーバー プラットフォームでの構成」の手順を行ってください。
前提条件
設定の準備として、Parasoft JDBC ドライバーの jar ファイルをアプリケーション サーバー上の場所にコピーします。後で管理コンソールから WebSphere にドライバーのパスを指定する必要があります。
設定手順:
- Creating a New JDBC Provider for the Parasoft JDBC Driver
- Modifying the Original Data Source Settings
- Creating a New JDBC Data Source with the Parasoft JDBC Driver または代替方法: 異なる JNDI 名で Parasoft JDBC ドライバーを使用するためにアプリケーション設定を変更する
Parasoft JDBC ドライバーの新規 JDBC プロバイダーを作成する
次の操作は、Parasoft JDBC ドライバーが設定された WebSphere に JDBC プロバイダー定義を作成します。
- WebSphere Application Server の Integrated Solutions コンソールにログインします。
- [Resources] > [JDBC] を開き、[JDBC Providers] をクリックします。
- [Node] > [Server scope] (3 番目のオプション) を選択し、[New] をクリックします。
- [Create New JDBC Driver] 画面に入力し、[Next] をクリックします。
- Database type: User-defined を選択します。
- Implementation class name: 利用可能な値から選択します (使用する値は現在使用中のデータベース ベンダーの JDBC ドライバーによって異なります)。詳細については「JDBC Driver Implementation Classes」を参照してください。
- Name: この Parasoft JDBC ドライバーに割り当てる任意の名前を入力します。
- [Enter database class path information] 画面で Parasoft JDBC ドライバーの jar ファイルを保存した場所のパスを入力します。
- [Summary] 画面で [Finish] をクリックします。
元のデータ ソース設定の変更
このセクションでは、データ ベース接続を仮想化したいアプリケーションが現在使用している WebSphere Data Source 構成を変更する方法について説明します。
データソースの JNDI 名を変更し、同じ名前を持つ新しいデータ ソースを別に定義できるようにします。こうすると既存のデータ ソースとの名前の競合を防ぐことができます。また、WebSphere 内でアプリケーション自体 (またはアプリケーションのデプロイメント設定) を変更する必要もなくなります。同じデータ ソース定義を使用しているアプリケーションが複数デプロイされていて、他のアプリケーションに影響を与えたくない場合は、「代替方法:Alternative Method 異なる JNDI 名で Parasoft JDBC ドライバーを使用するためのアプリケーション設定の変更」で説明している、既存のデータ ソースの設定を変更する代わりに、アプリケーション設定を変更して他の (または新しく作成した) 設定を使用する方法を参照してください。
設定変更の準備として、次の操作を行います。
- アプリケーションで現在使用されているデータ ソースに移動します。
- メイン設定ページの設定および構成をメモします。後で Parasoft JDBC ドライバー用に新しいデータ ソースを設定するときにプロパティ名と値が必要になります。
- [Custom Properties] をクリックします。
- プロパティ名と値をメモします。後で Parasoft JDBC ドライバー用に新しいデータ ソースを設定するときにプロパティ名と値が必要になります。
- データソースの JNDI 名をメモします。JNDI 名は、アプリケーションが JDBC データ ソースをルックアップするために使用する名前です。Parasoft JDBC ドライバー用の新しいデータ ソースでこの値を使用します。
設定を変更するには次の操作を行います (WebSphere に付属の PlantsByWebSphere サンプルを使用して説明します)。
JNDI 名を別の値に変更し、[Apply] をクリックします。たとえば、元の名前が
jndi/PlantsByWebSphereDataSource,
の場合、jndi/PlantsByWebSphereDataSourceOriginal
に変更します。JNDI 名のヒント
JNDI 名はディレクトリのような階層構造の書式を使用してサブコンテキストを表す場合が多くあります。たとえば、元のデータソース JNDI 名が
jdbc/zOS_DB2DataSource
の場合、区切り文字 / を使用してjdbc/zOS_DB2DataSource/Original
に変更するべきではありません。なぜなら、アプリケーション内で JNDI バインディングの競合が起こる可能性があるからです。代わりにjdbc/zOS_DB2DataSourceOriginal
のような名前を使用し、JNDI 名がサブコンテキストとして解釈されるのを防ぎます。- データ ソースが定義する特別な/カスタム プロパティがあればメモします。Parasoft JDBC ドライバー用に新しいデータ ソースを設定するときにそれらのプロパティが必要になります。
Parasoft JDBC ドライバーで新規 JDBC データ ソースを作成する
次に、WebSphere の New Data Source ウィザードを使用し、作成済みの JDBC プロバイダーを使用するデータ ソース構成を新しく作成します。
- [Resources] > [JDBC] > [Data Sources] を開きます。
- [Enter basic data source information] 画面で次のように入力します。
- Data source name: このデータ ソースに割り当てる任意の名前を入力します。
- JNDI name: メモしておいたアプリケーションのデータ ソースの JNDI 名を入力し
ます (「Modifying the Original Data Source Settings」を参照)。たとえば、PlantsByWebSphere の場合、jndi/PlantsByWebSphereDataSource と入力します。
- [Select JDBC provider] 画面で次のように入力します。
- [Select an existing JDBC provider] をオンにします。
- 「Creating a New JDBC Provider for the Parasoft JDBC Driver」で作成したプロバイダーを選択します。
- [Enter database specific properties for the data source] 画面ではデフォルトのデータ ソース ヘルパー クラス名をそのままにします。データ ソースを使用するアプリケーションが CMP を使用する場合、[Use this data source in container managed persistence (CMP)] をオンにします。
- [Specify security aliases] 画面ではデフォルトの値をそのままにして [Next] をクリックします。
- [Finish] をクリックします。
- 新しく作成された Parasoft データ ソースに、( 「Modifying the Original Data Source Settings」の手順に従って) メモしておいたアプリケーションのデータ ソース構成と同じプロパティを追加します。さらに、Parasoft JDBC ドライバー データ ソース用のプロパティを追加します。
- 定義する必要がある Parasoft JDBC ドライバー固有のプロパティは次のとおりです。
- virtualizeServerUrl
- virtualizeGroupID
たとえば PlantsByWebSphere サンプル アプリケーションの場合、次のように設定します。
関連情報
仮想化するデータベースおよび JDBC ドライバー固有のプロパティについては、「JDBC ドライバーのトラブルシューティング」を参照してください。
プロパティが自動生成される場合...
WebSphere の一部のバージョンは Parasoft JDBC ドライバーを自動的に解析して利用可能なプロパティを生成します。プロパティが自動生成された場合、description、logWriter、 loginTimeout および user プロパティがあれば削除します。
- 定義する必要がある Parasoft JDBC ドライバー固有のプロパティは次のとおりです。
- 変更を WebSphere マスター構成に保存します。
- WebSphere を再起動します。
- Parasoft JDBC データ ソースに戻り、[Test connection] をクリックします。
設定が正しく行われた場合、エラーはありません。警告が 1 つまたは 2 つ表示されます。
この警告が表示されるのは、Parasoft JDBC データ ソースで GenericDataStoreHelper が使用されているためです。
代替方法:異なる JNDI 名で Parasoft JDBC ドライバーを使用するためにアプリケーション設定を変更する
次の方法は、元のデータ ソースを変更したくない場合に行うことができます。たとえば、同じデータ ソースが複数のアプリケーションで使用されており、特定のアプリケーションでだけデータベース接続を仮想化したい場合などです。次の手順を行うことができるのは、WebSphere 内で管理コンソールからデータ ソース JNDI バインディングを変更できるエンタープライズ アプリケーションの場合です。
[Applications] > [Enterprise Applications] を開きます (またはWebSphere のバージョンによっては [Applications] > [Application Types] > [WebSphere enterprise applications])。
目的のアプリケーションをクリックします。そのアプリケーションの構成を変更し、新しい Parasoft JDBC ドライバー データ ソースを使用するようにします。
WebSphere 6.1 以降の場合
アプリケーションが CMP 永続性を使用している場合 PlantsByWebSphere サンプルはこれにあてはまります)、[Provide default data source mapping for modules containing 2.x entity beans] をクリックして現在のターゲットリソース JNDI 名を「Creating a New JDBC Data Source with the Parasoft JDBC Driver」の手順 2 で指定した名前に接頭辞 eis/ と接尾辞 _CMP を付けたものに変更します。たとえば、Parasoft JDBC データソースを jdbc/ParasoftProxyDataSource という名前で構成した場合、次のように指定します。
eis/jdbc/ParasoftJDBCDataSource_CMP
その後、[Map data sources for all 2.x CMP beans] をクリックして現在のターゲット リソース JNDI 名を「Creating a New JDBC Data Source with the Parasoft JDBC Driver」の手順 2 で指定した名前に接頭辞 eis/ と接尾辞 _CMP を付けたものに変更します。
JNDI 名のヒント
JNDI 名はディレクトリのような階層構造の書式を使用してサブコンテキストを表す場合が多くあります。たとえば、元のデータソース JNDI 名が
jdbc/zOS_DB2DataSource
の場合、区切り文字 / を使用してjdbc/zOS_DB2DataSource/Original
に変更するべきではありません。なぜなら、アプリケーション内で JNDI バインディングの競合が起こる可能性があるからです。代わりにjdbc/zOS_DB2DataSourceOriginal
のような名前を使用し、JNDI 名がサブコンテキストとして解釈されるのを防ぎます。