Text Data Bank ツールを使用すると、任意のテキスト コンテンツ (プレーン テキスト、HTML、XML などを含む) から抽出したデータを、他のツールや設定のパラメーターとして使用できます。
セクションの内容:
Text Data Bank ツールとは
Text Data Bank は、任意のテキスト コンテンツ(プレーンテキスト、HTML、XML などを含む)から値を抽出できます。抽出されたテキストの開始と終了を示す左辺と右辺の境界を指定できます。左辺のフィールドと右辺のフィールドで指定された値の間の文字が抽出されます。プレーン テキストを抽出する際に Browser Data Bank ツール、 XML Data Bank ツール、 JSON Data Bank ツールといった他の抽出ツールが使えないときに、 Text Data Bank ツールが役立ちます。 このツールは、負荷テストのための機能 Web テストの設定にも使用できます。詳細については、「負荷テスト用の機能テストの用意」を参照してください。Text Data Bank ツールは主に、Browser Playback またはMessage Responderツールなどのテキスト出力をする他のツールの出力先として使用されます。その場合、 Text Data Bank ツールのテキスト コンテンツ エリアは、接続 するツールの実行後のテキスト出力が追加されます。あるいは、 Text Data Bank ツールを使用してスタンドアロン ツールを作成し、欲しいテキスト コンテンツを含むファイルを指定できます (たとえば、ツール実行ごとに動的にアップデートまたは作成されたログファイルなどです)。
テキストを抽出する境界を指定することで、ツールの実行ごとに変化する値を抽出できます。たとえばセッション ID を抽出する場合、セッション ID はセッションが変わるたびに新しくなります。セッション ID は常に "左辺テキスト" と "右辺テキスト" の間に現れるので、 "左辺テキスト" と "右辺テキスト" の境界間に現れる値を抽出するように Text Data Bank ツールを設定します。ツールを実行するたびに指定した境界間に現れる値が抽出されます。このようにして、セッションが変わるごとにセッション ID が変化しても、新しい値を抽出できます。
抽出した値は指定の列に追加され、任意のツールのコンフィギュレーション フィールドでパラメーター値として使用できます。
アプリケーションの変更などで指定した境界が変更された場合、新しい境界値を指定して抽出した値もアップデートする必要があります。
何がテキスト コンテンツと見なされるか
Text Data Bank ツールは、「テキスト MIME タイプを持つ」と判断したコンテンツだけを対象とします。指定された ContentType あるいはファイル拡張子によって MIME タイプを決定します。"text" として見なす MIME タイプを指定するには、[Parasoft] > [ 設定] > [MIME タイプ] にアクセスし、適切な MIME タイプについて "Text" オプションを選択します。
Text Data Bank ツールの追加
- ツールを右クリックし、[出力の追加...] をクリックします。シナリオ フォルダーを右クリックして [新規追加] > [テスト...] を選択して、ツールのスタンドアロン インスタンスを追加することもできます。スタンドアロン インスタンスを使用すると、ツールを実行するたびに動的に更新または作成されるファイルからデータを抽出できます。
- 左側のパネルでトラフィック ソースの種類を選択します。たとえば、レスポンス ヘッダーの一部を抽出する場合は、 [レスポンス] > [トランスポート ヘッダー] (SOAtest) または [送信レスポンス] > [ペイロード] (Virtualize) を選択します。
- [Text Data Bank] を選択し、[終了] をクリックします。
Text Data Bank は、テストにアタッチされるか、スイートに追加されます。次のステップについては「Text Data Bank ツールの設定」を参照してください。
Text Data Bank ツールの設定
ツールを既存のツールの出力として追加した場合は、Tool Settings の下のフィールドを構成してテキスト データを抽出します。ツールのスタンドアロン インスタンスには、コンテンツを抽出するソースを指定するための [入力] タブと、抽出を設定するための [ツール設定] タブがあります。
[ツール設定] タブ
- 抽出するソース コンテンツを [テキスト コンテンツ] フィールドに入力します。Text Data Bank を出力として追加した場合は、親ツールを実行してフィールドにデータを入力できます。スタンドアロン ツールとして追加した場合、[入力] タブからコンテンツを抽出するファイルを指定します。
- 抽出する [テキスト コンテンツ] フィールド内のテキストを選択して、[選択対象からデータ抽出を作成] をクリックします。 [追加] をクリックして抽出を手動で追加および構成することもできます。抽出を手動で構成する方法については「Configuring Extractions」を参照してください。
- デフォルトの説明(オプション)を変更し、[OK] をクリックして続けることもできます。
データ バンクはそのまま使用できますが、より複雑なシナリオでは追加の設定が必要になる場合がありますたとえば後続のツールの実行中に値が変更される可能性があるため、特定の値が常に抽出されるとは限りません。設定の詳細については「Configuring Extractions」を参照してください。
抽出の構成
- 抽出を選択して [変更] をクリックし、ツール構成オーバーレイを開きます。
- [説明] フィールドに抽出の説明を入力します。説明は識別のためだけに使用され、一意である必要はありません。
- [列名] フィールドで、抽出されるデータを保持する列の名前を指定します。この列は、抽出テーブルの [データソース列名] 列のフィールドを参照します。列名は一意である必要があります。同じ列名の抽出は、抽出テーブルの最初の行から最後の行の順に上書きされます。
- [左辺テキスト] フィールドで抽出の開始を、[右辺テキスト] フィールドで抽出の終了を指定します。これらのフィールドで指定されたパターンの間に表示される文字は、[テキスト コンテンツ] フィールドから抽出されます。フィールドごとに [正規表現] オプションを有効にして、プログラム的にパターンを指定できます。正規表現を使用すると、[テキスト コンテンツ]フィールドが変更された場合にツールが文字を正しく抽出したり、行末文字を設定したりできます。次の例では、抽出の終わりがキャリッジ リターンまたはセミコロンに一致する正規表現でマークされています。
- 抽出したテキストを URL に使用する場合は、[抽出オプション] メニューから [URL エンコード] を選択します。
- [OK] をクリックして変更を保存します。
オプション
[Remove tabs and newline characters before processing] オプションを有効にして、抽出されたテキストの空白を正規化します。このオプションはデフォルトでオンです。
ツール実行中に使用された Data Bank 変数の参照
コンソール ビューにツール実行中に使用された Data Bank 変数を表示できます。コンソール ビューは [ウィンドウ] メニューの [ビューの表示] > [コンソール] から表示できます。詳細は「変数の使用状況をモニタリング」を参照してください。