SOAtest アプリケーションでは、複数の環境で複数のチームが開発と保守を行うケースがよくあります。
たとえば、ローカル マシンのサーバーで開発者がテストを開始し、後で開発ビルド サーバーにアプリケーションがデプロイされた場合、同じテストをこのサーバーでも実行する必要があります。その後、QA チームとテスト チームも独自の統合サーバーで同じ回帰テストを実行する必要があります。
Parasoft SOAtest の環境管理機能は、そのようなタスクを容易にします。なぜなら、効率性の高いプロセスを実現するには、テスト アセットの再利用と共有が非常に重要だからです。一般的な方法は、SOAtest でテストを自動生成した後、このテストを他の環境で簡単に使用できるように環境構成を変更することです。実際のテストを変更する必要はありません。
環境変数が設定された新規テスト スイートを作成するには、次の操作を行います。
- 前の演習で作成したプロジェクトを右クリックし、ショートカット メニューから [新規追加] > [テスト (.tst) ファイル] を選択します。
- ファイル名を入力し、[次へ] をクリックします。
- [SOA] > [WSDL] を選択して [次へ] をクリックします。
- [WSDL URL] フィールドに
http://localhost:8080/parabank/services/store-01?wsdl
と入力します。 - [WSDL から機能テストを作成] チェックボックスがオンであることを確認します。
- [次へ] ボタンを 2 回クリックして [環境の作成] ページに進みます。
- [プロジェクトの環境設定を構成] チェックボックスをオンにし、[名前] フィールドに
Default Store Environment
と入力します。[変数の型] で [両方] を選択します。[終了] をクリックします。
新しい テスト スイート: テスト スイート ノードがテスト ケース エクスプローラーに表示されます。Default Store Environment ノードに、新しい環境変数が追加されます。 - 新しいテスト ケースに追加された Default Store Environment ノードをダブルクリックします。 環境構成に WSDL とエンドポイントの変数が含まれている点に注意してください。
- 生成された SOAP Client テストの 1 つを開きます。同じ変数が名前で参照されていることが分かります。例:
- getItemByTitle テストを実行します。オリジナルの store サービスに SOAP メッセージが送られます。
このテストを別の環境で実行するために、新しい環境構成を作成します。
- Environments ノードを右クリックし、[新規環境] を選択します。
- 新規環境の設定パネルで、[名前] フィールドに
Echo Environment
と入力します。 - 以下のように変数の名前と値を表に入力します。
- ENDPOINT: http://localhost:8080/parabank/echo.jsp
- WSDL: http://localhost:8080/parabank/services/store-01?wsdl
- [保存] をクリックして新しい環境を保存します。
- 新しい Echo Environment ノードを右クリックし、ショートカット メニューから [アクティブな環境として設定] を選択します。この新しい環境が、テスト プロジェクトの新しい構成として設定されます。
- テストを実行します。今回は、オリジナルの store サービスではなく、echo.jsp に SOAP メッセージが送られます。
以下の点に注意してください。
- Default Store Environment や Echo Environment といった環境構成は、外部の XML ファイルとの間でエクスポート/インポートするだけでなく、Parasoft Team Server にアップロードして参照することができます。
- ${ENDPOINT} や ${WSDL} といった環境変数は、URL フィールドだけでなく、テスト 設定 GUI のほとんどのフィールドで参照することができます。
- データ ソース エディターでは、
soa_env
接頭辞を使って環境変数を参照します。例:${soa_env:Variablel}/calc_values.xlsx
Web シナリオでの環境
環境は、Web シナリオの実行を補助するためにデプロイすることもできます。その方法は、サービス機能テストの場合とほぼ同じです。
Web 機能テストを作成するときに新しい環境が作成されます。デフォルトでは、この環境にはテスト対象の Web サイトのベース URL ( {DOMAIN_COM_BASE_URL} ) が含まれます。ユーザーは、別のベース URL にテストの開始をリダイレクトできる環境を追加できます (たとえばローカルにデプロイされる Web アプリケーションをテストしている場合です)。
自動化された回帰テストのための環境の切り替え
環境の最大の利点として、SOAtest GUI を開いてホストや URL の設定を変更する必要なく、コマンドラインから同じ回帰スイートを再実行できることがあります。
この実行方法の例については、「コマンドラインからの回帰テストへの環境構成の適用」を参照してください。